こんにちは。画家の小笠原です。
世界遺産として有名な、古代ローマ時代に建造されたコロッセオですが、映画や小説、ゲームなどの創作物においても今なお題材として使われています。
他にも、イタリアの観光地をロケする内容の番組をテレビで視聴した事があるという方も多いと思います。
その為、イタリアのローマを旅行した事が無いという方でも、「一度もコロッセオを見た事が無い」という方は滅多にいない事だと思います。
さて、世界遺産にも登録されているコロッセオですが、今回はその歴史背景やコロッセオの特徴についてまとめさせてもらいました。
今後イタリアを訪れる機会があったり、コロッセオを題材とした創作物を創ろうと思っている方に参考にして頂けると幸いです。
目次
コロッセオとは
コロッセオは古代ローマの象徴的な建造物で、おそらく世界でもっとも有名な古代競技場ではないかと思われます。
その壮大な円形の建築構造は、紀元80年に完成しました。
最初は「フラウィウス競技場」として知られていましたが、後に「コロッセオ」と呼ばれるようになりました。
この壮大な建築物は、ローマ帝国時代にさまざまな公開イベントや闘技大会の会場として使用されました。
剣闘士の戦いや野獣狩りなどの様々な娯楽が行われ、時には海戦の再現興行も行われました。
コロッセオの設計は、その巨大な規模と優雅なアーチが特徴です。
直径約189メートル、高さ約48メートルの建物は、大理石やトラバーチン石などの材料で建てられました。
4階建ての構造で、最大で5万人以上を収容できたとされています。
現在では、コロッセオはローマの主要な観光スポットの一つとなっています。
多くの観光客がその歴史と壮大な建築を訪れ、古代の栄光を感じることができます。
「コロッセオ」と「コロセウム」の違い
「コロッセオ」と「コロセウム」は、同じ建築物を指す言葉ですが、異なる呼び方で使われています。
基本的には、同じ建造物を指す言葉として使用されますが、微妙な違いがあります。
一般的には、「コロッセオ」はイタリア語であり、英語圏では「Colosseum(コロセウム)」と表記されます。
一方、「コロセウム」は英語に由来し、時にはラテン語由来の表現として使用されることもあります。
両者の違いは、言語や文化圏によるものであり、実際の建築物そのものには違いはありません。
したがって、コロッセオとコロセウムは、同じ古代ローマの闘技場を指す言葉として、ほぼ同等に使用されますね。
コロッセオはどのようにして造られた?
コロッセオは、古代ローマの建築技術と労力によって造られました。
その建設は、紀元72年に始まり、紀元80年に完成しました。
以下に、コロッセオの建設に関連する主なプロセスをいくつか説明します。
土台の建設
コロッセオの建設は、ティトゥス帝の統治下で始まりました。
最初に行われたのは、コロッセオの土台となる基礎の建設です。これには大量のコンクリートとトラバーチン石(一種の地方産の岩石)が使用されました。
鉄筋コンクリートの利用
コロッセオの建設において、革新的な建築技術が採用されました。
それは鉄筋コンクリートの使用です。
この技術により、建物の構造を強化し、より大規模な建築物を建設することが可能となりました。
アーチの構築
コロッセオの建築構造には多くのアーチが使用されました。
これらのアーチは、建物の重みを分散し、強度を確保するのに役立ちました。
また、アーチは美的な要素としても使用され、コロッセオの外観を装飾しました。
内部の設計
コロッセオの内部には、座席や通路、階段などが配置されました。
これらの設計は、大規模な観客を収容するのに役立ちました。
これらの工程を通じて、コロッセオは古代ローマの最も印象的な建築物の一つとして完成しました。
コロッセが使われなくなったのは何故?
かつては競技場として使われたり、さまざまな公開イベントが催され、それがあたかもローマ帝国の繁栄の象徴となっていたものの、月日が経つにつれて利用されなくなっていきました。
コロッセオが使われなくなった主な理由は、古代ローマ帝国の崩壊とともに社会的な変化が起こったことです。
ローマ帝国が衰退すると、競技や娯楽の需要が減少し、コロッセオが闘技場としての役割を果たす機会も減少しました。
また、キリスト教がローマ帝国内で広まるにつれて、人々の価値観や娯楽の好みも変化しました。
キリスト教の教義には暴力や殺戮を扱う闘技が禁じられており、それがコロッセオでの剣闘士戦や野獣狩りなどの娯楽活動に影響を与えました。
さらに、コロッセオが一部破壊されたり、荒廃したりしたのは、時代とともに地震や戦争などの自然災害や人為的な要因によるものです。
これらの要因が重なり、コロッセオは徐々に使われなくなり、荒廃していきました。
しかし、コロッセオはその壮大な建築と歴史的重要性から、世界的な観光スポットとして今日まで残っています。
コロッセオが世界遺産に登録されたのはいつ?
コロッセオが世界遺産に登録されたのは、1980年のことです。
その壮大な建築と古代ローマの歴史的重要性から、世界遺産リストに加えられました。
コロッセオとアーチ
コロッセオとアーチの関連性は、コロッセオの建築構造におけるアーチの使用に由来します。
コロッセオは、古代ローマ建築の最も印象的な例の一つであり、その建築構造はアーチを中心に構築されています。
コロッセオの外観は、数段にわたるアーチが円形に配置されていることで特徴づけられています。
これらのアーチは、建物の重みを分散し、強力な構造を形成する役割を果たしています。
アーチは美的な要素としても使用され、コロッセオの外観を装飾する重要な要素となっています。
また、コロッセオの内部にもアーチが使用されており、階段や通路、観客席の支持に利用されています。
これらのアーチは、建物の安定性と強度を確保し、長期間にわたってその壮大な姿を保つのに役立っています。
このように、コロッセオの建築におけるアーチの使用は、古代ローマの建築技術の優れた例を示しています。
アーチの巧みな配置と使用は、コロッセオを世界で最も印象的な建造物の一つにし、現代に至るまでその美しさと機能性を称えられる要因となっています。
コロッセオと関連する作品
コロッセオと関連する作品は、文学、映画、テレビ番組などさまざまなメディアで取り上げられています。
その壮大な姿と古代の輝かしい歴史は、創作活動やエンターテインメントの源となっています。
例えば、文学作品では、トマス・マンの小説『死の谷間』やアーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズの一部でコロッセオが登場します。
また、映画では、『グラディエーター』や『ベン・ハー』などの作品がコロッセオを舞台としています。
これらの作品は、古代ローマの世界やその闘技場での戦いを描いています。
さらに、テレビ番組やゲームでもコロッセオが登場することがあります。
例えば、歴史ドラマやドキュメンタリー番組では、コロッセオの歴史や建築について解説されることがあります。
また、ゲームでは、古代ローマを舞台にしたアクションゲームや戦略ゲームでコロッセオが登場することがあります。
これらの作品は、コロッセオの壮大な姿や古代ローマの歴史を通じて、視聴者や読者に興味を持たせるだけでなく、その文化的遺産を讃える機会として扱われていたりしますね。
コロッセオが舞台となった映画「グラディエーター」
個人的に、コロッセオを題材とした映画で印象に残っている「グラディエーター」という映画があります。
初めてこの映画を観たのが中学生くらいだったのですが、実物大のスケールで描かれたコロッセオと、ラッセル・クロウ演じる剣闘士マキシマスを中心とした人間ドラマに圧倒されました。
「グラディエーター」について触れると、2000年に公開されたアメリカの歴史的ドラマ映画で、監督は「エイリアン」や「ブレードランナー」などを手がけたリドリー・スコットです。
この映画は、古代ローマを舞台に、元将軍で奴隷として売られた男性が復讐を果たす物語が描かれています。
コロッセオのセットを第一層目の円周の3分の1を実物のスケールで造った事に加えて、CG技術を駆使して古代ローマ時代に造られたコロッセオを甦らせたのが当時話題になりました。
映画「グラディエーター」では、コロッセオが重要な舞台として登場します。
冒頭のシーンでは、主人公のマキシマス将軍がコロッセオで壮絶な戦いを繰り広げる場面が描かれています。
また、後半では、クライマックスのシーンで再びコロッセオが登場し、物語の行方が決定される重要な場面となります。
映画「グラディエーター」は、コロッセオの壮大な建築とその歴史的な舞台設定を生かした壮大なスケールの戦闘シーンやドラマチックな展開が特徴です。
当時の再現された様子を知る事が出来るだけでなく、主人公や登場人物に感情移入する事で、より物語に没頭する事が出来るオススメの作品ですね!
まとめ
今回は古代ローマ時代の象徴となるコロッセオについてまとめさせてもらいました。
個人的に卒業制作のモチーフの一つにもなった建造物でもあるので、見た目の美しさだけでなく、歴史の重みとそのスケール感に圧倒されますね。
カッコ良さと荘厳さが備わっている世界遺産としてお気に入りの建築です。
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