こんにちは。ペン画家の小笠原です。
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日頃の練習として、スケッチは最適な手段の一つとして挙げられます。
A5のスケッチブックと鉛筆、あるいはペンがあればいつでもどこでも気軽に絵を描く事が出来るからでもあります。
僕自身、時々外出先でスケッチをしにスケッチブックとペンを持参し、出向く事があります。
その場でスケッチをする事もあれば、スマホで写真を撮った帰りにカフェに立ち寄り、スケッチの続きをする事もありますね。
スケッチは場所やスペースを取られる必要もありませんし、気軽に出来るものでもあるので、初心者の方から普段の練習としても最適です。
そんなスケッチに関してですが、用途としては同じく絵の練習でもあるデッサンと似ているところもあります。
デッサンもモチーフの形態や陰影を描く上で最適な練習でもありますからね。
そこで今回は、デッサンとスケッチの違いについて解説をしていきたいと思います。
どちらも絵の練習として最適ではありますが、使い分ける事でその目的に合った絵の練習をする事が出来るようになるので、参考にしていただけると幸いです。
目次
デッサンとスケッチの違いについて
デッサンとスケッチは、どちらも絵を描く技法ですが、その目的やプロセス、表現の仕方に違いがあります。
以下では、デッサンとスケッチのそれぞれの違いについて詳しく解説いたします。
1. 目的の違い
デッサン
デッサンは、対象物となるモチーフの形状や構造、質感、陰影を正確に描写することを目的としています。
アートやデザインの基礎的な技術として学ばれることが多く、細部にわたる観察力や描写力を養うために行われます。
その為、デッサンを行う際は、完成度の高い作品として仕上げることを目指します。
スケッチ
スケッチは、アイデアやインスピレーションを簡単に記録するために行われることが多いです。
その為、短時間でラフに描かれることが多く、細かなディティールよりも全体的な印象や雰囲気を捉えることが重視されます。
作品の下絵や、創作のプロセスでの試行錯誤の一部として使われることが多いです。
2. プロセスの違い
デッサン
デッサンは、時間をかけてじっくりと対象物を観察し、その形や陰影、質感を忠実に再現しようとするプロセスが特徴です。
通常、鉛筆や木炭などを使い、光と影の表現に重点を置いて立体感を出すことが多いです。
スケッチ
スケッチは、より自由で素早いプロセスとなります。
手軽な画材(鉛筆、ペン、クレヨンなど)を用いて、少ない線や簡略化された形で、モチーフの本質を捉えることが目的です。
その為、細かいディテールよりも、全体の構成や動き、バランスを意識して描かれます。
3. 表現の違い
デッサン
デッサンでは、リアルな表現を追求するため、細部まで正確に描くことが求められます。
光の当たり方や影の落ち方、質感の違いなどを緻密に表現することで、モチーフの存在感を強調して描かれます。
スケッチ
スケッチでは、表現が簡潔でありながらも、対象物の特徴や動きを的確に捉えることが重要です。
線の強弱やリズム、構図を駆使して、描かれた対象物に生命感や動きを与えることができます。
4. 制作時間の違い
デッサン
デッサンをする際は、簡単なモチーフであれば1時間程度で描き上げる事もありますが、1枚あたり平均で2〜3時間で描く事があります。
石膏像や複数のモチーフであれば、2〜3日かけてデッサンをする事もあります。
キャンバスが大きければ大きいほど、それに比例して時間もかかってしまいますが、その分、モチーフの陰影表現や細部の描き込みをする事が出来るようにもなります。
スケッチ
スケッチにかかる時間は、最短で5分から10分程度のラフなものもあれば、30分程度の時間をかけて描く事もあります。
主に全体の雰囲気を捉えることを目的に描く為、時間をかけて描くデッサンとは目的が異なる為でもありますね。
5. 使用される場面の違い
デッサン
デッサンは、美術教育の一環として基本的な技術を学ぶために使用されることが多いです。
また、絵画や彫刻などの大作を制作する際の準備として、詳細なデッサンが描かれることもあります。
スケッチ
スケッチは、日常的に行われることが多く、アイデアをメモする感覚で使われます。
アーティストが新しい作品を作る前に、その構想を練るための手段としても重要です。
また、旅行中に風景や人物を即興的に描く「旅スケッチ」など、日常生活に密接した形でも用いられます。
まとめ
今回は、デッサンとスケッチの違いについて解説をさせてもらいました。
デッサンとスケッチは、どちらも絵を描くための技法ですが、その目的やプロセス、表現方法に違いがあります。
デッサンは詳細で正確な描写を追求し、スケッチは素早く簡潔にアイデアや印象を捉えることが求められます。
どちらの技法も、アートにおいて重要な役割となっているので、日頃の練習として使用するだけでなく、上手に使い分けて絵の習得に励んでいってくださいね!
それでは、今回はこの辺で失礼します。
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