こんにちは。ペン画家の小笠原です。
僕は『ペン画』という制作スタイルの画家として活動をしています。
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今回は、うさぎのペン画の描き方について解説をしていきたいと思います。
目次
うさぎについて
今回はこちらのうさぎを題材として解説をしていきたいと思います。
うさぎは草食性の動物で、主に草や葉、野菜などを主食としています。
その可愛らしい見た目のフォルムによって、ペットとしても人気の高い動物でもあります。
僕も子供の頃うさぎを飼っていましたが、毎日癒しを与えてくれる存在で世話をするのが日々の楽しみでもありました。
うさぎは一度に多くの子供を産む事から、子孫繁栄や安産といったご利益のある動物としても縁起が良い動物であるとも言われていますね。
今回用意たコチラの画像はAIで出力したものではありますが、モチーフとしても描きやすいのでコチラに決めました。
また、鉛筆デッサンでの描き方を理解することで、ペン画を描く上での下地となります。
こちらの記事も参考にした上で、今回の記事を読み進めてもらえると、より理解を深めていく事が出来るようになります。
⇨うさぎの鉛筆デッサン。初心者でも出来る完成までの9つのステップ
制作時間
今回はハガキサイズの小さめの絵なので、制作時間も2時間弱といったところです。
ペン画の場合、特に大きさに比例して制作時間も増えるので、まずは小さめのサイズの絵から描き始めていくと良いでしょう。
今回使った画材
今回はカラーインクを使ったカラー作品となる為、それに適したペンとインクを使って描いています。
使用したペン
今回使用したペンは丸ペンと専用のペン軸を使って描いています。
丸ペンは先端が細く均一な線を描く事が出来るので、細かい表現をする上で重宝するペンです。
個人的にペン軸は軽い方が好みなので、こちらの日光製のペン軸を使って描いています。
使用したインク
今回主に使用しているカラーインクは以下の4種類で、『DALER ROWNEY』という外国製のインクを使っています。
⇨カラーインクについて
茶色い体毛のうさぎを描いているので、アンバー系の色味との相性が良いですね。
また、耳の部分には赤系統のインクを使っています。
そのまま使ってしまうと色が濃くなってしまうので、専用の薄め液を使って描いていきます。
瞳の眼の部分に関しては黒のインクを使っていますが、それ以外の箇所には黒のインクはなるべく使わない方が、鮮やかさを保ちながら描くコツです。
薄い箇所は専用の薄め液を使う事で、定着力を弱めずに描く事が出来ます。
僕の場合、コチラのペインティングメディウムという薄め液を使っています。
画用紙
今回は、ペン画制作に便利なイラストボードを使用して描いています。
ペラペラの画用紙と違って、水張りをする必要もなく楽に扱う事が出来るので、初心者の方にもオススメです。
カッターで自分が描きたいサイズにカットする事で描く事が出来ますね。
なるべくペン先に紙の繊維が巻き取られないようにする為にも、ケントボードのような表面が滑らかな紙質のものを選ぶと良いです。
うさぎのペン画の描き方
今回は制作動画を元に画像を作成しています。
下絵を描く
まず最初にうさぎの下絵を描いていきます。
うさぎの形や特徴を捉えつつ、鉛筆で下書きをしていきます。
ペン画の場合、下書きの線はHBから2Bくらいの硬さの鉛筆を使って描いています。
この段階ではキッチリと細かく描き込む人もいますが、個人的には多少粗くても良いと思っています。
その理由として、ペン入れが終わった段階で余分な鉛筆の線は消しゴムで消してしまうので、そこまで神経質にならなくて良いと思うからです。
それよりも、キャンバスに対して耳の大きさだったり、目と鼻との距離感などの形状を捉えることの方が大事ですね。
光の当たっている箇所から線を描き足していく
下絵となる線を描き終えたら、次に丸ペンとカラーインクを使ってペン入れをしていきます。
初めに描く箇所は、光の当たっている明るい箇所から描いていくと描きやすいです。
その理由として、最初から陰となっている暗い箇所を描いてしまうと、濃く描き過ぎてしまった場合、後々修正が出来なくなってしまう為です。
ペン画の場合、アクリル画や油画などと違って修正が難しいので、まずは薄い箇所から描き進めていくのがセオリーと思ってもらえればと思います。
毛並みの向きを意識しながら描き込んでいく
ペン入れをしていく際に、毛並みの流れに沿いながら線を描いていくようにしましょう。
これにより、うさぎの毛並の生え方であったり、ふわふわとした毛並みの表現をする事が出来るからです。
また、同時に陰となる箇所も意識しながら描いていく事で、立体的な絵に仕上げていく事が出来るようになります。
今回は割愛させてもらいますが、「陰影」についてはデッサンの技法についても学んでみると良いですね。
眼を描いてあげると絵が引き締まる
空白にしていた眼を描いてあげる事で、このように一気にリアリティが増してきます。
初めの段階で眼を描かなかった理由として、先に眼を描いてしまうとその後の全体的なバランスがとりづらくなる為です。
瞳や眼を描く際には、大体全体の2〜3割程度進んでから描いた方が、全体感を損なわずに描く事が出来るようになります。
全体的に描き込みをしていく
全体的にうさぎの毛並みを意識しながら描き進めていきましょう。
耳の内側は皮膚が薄い部分でもあるので、専用の薄め液を使って色を薄めながら描いていきます。
ただし、薄め液を使い過ぎるとインクが水っぽくなってしまうので、インクと薄め液を大体 3:1くらいの割合で薄めるのが良いです。
余白を埋めていく
あとは残りの余白を埋めていきます。
ペン画の場合、主にハッチングという技法を使って描く事が多いですが、今回のうさぎに関しても多用して描いています。
⇨ペン画における『ハッチング』とは?
ハッチングをする事で描き方の幅も広がりますし、逆に言えばハッチングのみで絵を描く事も可能であるとも言えます。
また、ハッチングは濃く描く際に時短にもなるのでスケッチをする際にも適していますね。
明度バランスと細部の描き込みを意識して描く
全体的に手を進めていったら、色の濃い部分と薄い部分との描き分けやメリハリを意識しながら描き進めていきましょう。
光と影を意識して描けるようになるだけでも、写実的でリアルな絵の表現に一歩近づきます。
このように、明暗バランスの捉え方はデッサンの基本でもあるので、ペン画を学ぶと同時にデッサンのスキルを磨くこともオススメします。
完成
キリが良いところまで描き込みが済んだら完成です。
今回はこのような形でまとめました。
ハガキサイズの大きさで時間的にも2時間以内といった感じなので、おおよその目安として捉えてもらえればと思います。
まとめ
今回はうさぎのペン画の描き方についてまとめさせてもらいました。
鉛筆での下絵からペン入れ〜完成まで解説をしていきましたがいかがだったでしょうか?
うさぎは描きやすい動物モチーフの一つでもあるので、動物園に足を運んで観察してみたり、実際に飼ってみる機会がありましたら描いてみてくださいね。
それでは最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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