こんにちは。ペン画家の小笠原です!
今回は、ペン画での色塗りをする際についてのお話しをしていきたいと思います。
ペン画で色塗りをする際に
「絵の具?それともインクを使った方が良いの?」
といった疑問が湧いてくるかともしれませんが、それについてお伝えしていければと思います。
僕自身、今の描き方に至るまでに試行錯誤の繰り返しでしたが、様々なやり方を経て今に至ります。
現時点でも以前やった技法を組み合わせながら作風に昇華しているところもあるので、これまでの経験が活かされていると言っても過言ではありません。
なので、今回の記事が「これが絶対に正しい!」という事はなく、あくまでも参考程度に捉えて、自分の作風に合ったやり方を見つけていくきっかけにしてもらえればと思います。
それでは、最後までお読みいただけると幸いです。
目次
ペン画の色塗りの方法は大きく分けて2種類
ペン画の色塗り方法は、主に以下の2種類の塗り方となります。
- ミリペン(ボールペン)での下書き後着彩
- カラーインクを使って直接描く
といった描き方ですね!
基本的に、僕自身ペンで描く際はこの2パターンのみで描いています。
どちらも技法として正しいのですが、自分の作風によって使い分ける必要が出てくるので、自分に合ったやり方を使っていくと良いですね。
ペン画の色塗りに必要な画材
僕自身、ペン画をする上でどのような画材と相性が良いのかを色々と試してきました。
初めの頃はまだ画材に慣れていなかったですし、技術的にもおぼつかない状態からでしたので、まずは手当たり次第に始めていった感じですね。
そこで色々と試していった結果、ペン画の色塗りをする際にオススメな画材は以下の3つでした。
- 透明水彩絵の具
- カラーインク
- コピック
これらがペン画と相性の良い画材となりますね。
では、それぞれの画材の特徴についてみていきましょう。
透明水彩絵の具
まず1つ目が、『透明水彩絵の具』ですね。
透明水彩絵の具は、絵の具自体が半透明で透ける為、瑞々しくクリアな色合いが出せるのが特徴的です。
不透明のアクリル絵の具と異なり、重ね塗りが出来るので、淡い表現をするのにも適していますね。
透明水彩絵の具は、固形のものであれば手軽に持ち運ぶ事が出来ますし、外出先でもスケッチがてら絵を描く事も出来るようになります。
また、チューブ上の絵の具でも、上の画像のようにパレットの上で乾かしておく事で、すぐに使う事が出来るので便利です。
アクリル絵の具の場合空気に触れてしまうと乾いてしまいますが、透明水彩絵の具の場合は水につける事で使用する事ができる便利さがありますね。
また、透明水彩絵の具は筆でのタッチとなる為、色塗りがしやすいのも特徴です。
その反面、筆の太さや形状によってタッチが左右されてしまう部分もある為、楽に塗れる分大味になってしまう部分もあります。
とはいえ、プロのイラストレーターの人でも透明水彩絵の具を使っている人いるので、作品制作をする上で申し分ないと言えますね。
カラーインク
2つ目に『カラーインク』が挙げられます。
カラーインクは僕自身、制作のメインで扱っている画材となっていますね!
カラーインクは「顔料」「染料」の2種類のインクがありますが、原画の長期保存を目的とする場合は「顔料」一択となります。
その理由として、「染料」だと時間の経過とともに退色してしまうのに対して、「顔料」の成分が含まれているインクは保存に適している成分だからですね。
カラーインクであればペン先の細い丸ペンとの相性も良いですし、混色をする事で色の調合を自由に行う事が可能です。
他にも、専用の薄め液を使う事で、インクの定着力を保ちながら色を薄める事も出来るようになります。
ただし、「持ち運び」という一点に関してはそれぞれの色が小瓶で分かれている為、やや不便である事は否めません。
基本的には、普段の作業スペースでのみ使う画材であると言えます。
なので持ち運びが楽という点においては、透明水彩絵の具もしくはコピックの方が便利と言えますね。
なお、オススメのカラーインクに関しては以下の記事でまとめているので、そちらも参考にしてみてください。
コピック
3つ目が『コピック』となります。
僕自身、最近はあまりコピックを使っておりませんが、コピックもペン画と相性が良い画材の一つとなります。
コピックはミリペンと同様にキャップ式なので保存しやすい画材でもあります。
当然、持ち運びにも便利ですので、屋外やカフェなどでイラストを描く事も気軽に出来るようになりますね。
ミリペンやボールペンなどと比べるとやや太めで多少かさ張ってしまいますが、「手軽さ」という意味ではメリットがあると言っても良いです。
コピックを極めればムラなく色塗りをする事が出来るようになるので、プロの漫画家やイラストレーターを目指している方であれば愛用する道具にもなると思います。
色塗り用の画材の用途
さて、先ほどはペン画の色塗りで使う画材についてご紹介をさせてもらいました。
ここからは、用途別の画材の使い方について解説をしていきたいと思います。
ミリペン(ボールペン)で下書き後着彩をする場合
はじめに言っておくと、ミリペンやボールペンで下絵を描いてから色塗りをする場合は、先ほど紹介した3種類全てを使っても問題はありません。
道具こそ違えど、基本的には色を塗る作業であることに変わりはありませんからね。
ただし、下絵を先に描いてしまう事のデメリットを挙げるとすると、
- 輪郭線が強調されてしまう
- イラストっぽくなってしまう
というデメリットはあります。
漫画やイラストを描く事が目的であれば問題はありませんが、「ペン画」というジャンルに関しては、半分正しくて、もう半分は異なる部分もあるからです。
僕自身、ペン画を始めて間もない頃は、まずはミリペンで下絵を完成させた後に、透明水彩絵の具を使って着彩を進めていきました。
これはスケッチ感覚で描く事も出来るので、ペン画を始めたての人にもおすすめの描き方です。
ただ、これは好みにもよりますが、僕の場合ペンのタッチで濃淡を描くようになってきたので、輪郭線を描いてしまうとイラストと写実が混在してしまうので、なるべく輪郭線や下絵は描かないようになりました。
どちらが良いかは個人の自由なので、自分と合うやり方で描いていくと良いですね。
カラーインクを使って直接ペンで描く場合
僕が主に描いている描き方がこの丸ペンとカラーインクで直接色の濃淡をつけていくというやり方です。
その理由として、先ほども述べたようにミリペンで下絵を描いてしまうと「イラスト寄りの絵になってしまうから」ですね。
あえてイラストっぽく描いている作品もあるので、このやり方を否定するわけではありませんが、「ペン画で写実的に描いていく」という方法を選んだ場合、下絵の線は鉛筆に留めておく必要がありますね。
いくつか参考例を挙げさせてもらうと、以下のようなものとなります。
一部背景をアクリル絵の具でベタ塗りをしていますが、メインのモチーフに関してはペンのみで描いています。
ペンでのハッチングによって、モチーフを浮かび上げていくイメージですね。
基本的にはモノクロ画と同じやり方ではありますが、色が付く事で色相や明度、彩度なども意識しつつ描いていく事となります。
これにより、ペンというありふれた画材であったとしても、写実的な絵を描く事が出来るという事ですね。
ハッチングについては、以下の記事を参考にしてみてください。
⇨ペン画で使うハッチングとは?
まとめ
今回は、ペン画の色塗りをする際に必要な画材について解説をしていきました。
色塗りをする段階では、モノクロ以上に楽しくもあり、そして難しいところもあるのですが、色々と自分なりに試しながら描いていくと良いですね。
それでは、今回はこの辺で失礼します。
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