こんにちは。小笠原です。
僕自身、ペン画を始めてから10年以上が経過をしておりますが、今でも発展途上だと思うくらい奥が深い技法だと思っています。
そんな中で、僕が思うペン画のメリット&デメリットについて、今回はまとめさせてもらいました。
ペン画は特にこだわりが強い方にとって相性が良い技法ではありますが、初心者の方にとっても取り掛かりやすい技法でもあります。
今回はそんなペン画という技法について、良い面を悪い面を踏まえて魅力が伝われば幸いです。
目次
ペン画のメリット
ここでは、ペン画をやるメリットについてお伝えしていければと思います。
僕はこれまで10年以上ペン画を続けてきていますが、やればやるほど奥が深いと思わされますし、作品を作るたびに新たな発見を見つける事も出来ました。
細密描写に適している
ペンで描く上での大きなメリットとして、細密描写に適しているという事が挙げられます。ミリペンや丸ペンなどのペンを使う事で、緻密な表現を得意とする方にとって愛用する道具であると言えるでしょう。
特に凝り性な人であったり、手先が器用な人には向いている技法であると思いますね。
とはいえ、必ずしも手先が器用な方でないといけないという訳ではありません。人によっては、ゼンタングルといった描き方で絵を描いている方もいます。
例えば、丸や三角などのありふれた形を模様のように繋げて描くことで、最終的に一つの作品として手がけていくものとなっているのですね。
これもペン画の技法の一つではありますが、より多くの方に手軽に絵を描く手法として一部の方に人気を博しています。
机のスペースを取らずに描く事が出来る
作品を描く上で、パレットやイーゼルを使うとなると、それなりに部屋のスペースを使ってしまう事となってしまいます。
油絵やアクリル画、水彩画などはイーゼルにキャンバスを立てかける事で、形の狂いや全体的な絵の印象を損なわずに描く事が出来るようになる為ですね。
一方でペン画の場合、大抵は机の上で描いていくので、制作に必要なスペースがあれば場所を取る事もあまりありません。
ただ、卓上に平置きして描くとなると、形を取る際にどうしても縦長になってしまうので、以下のように板を使って顔と平行になるように設置し、描く必要がありますね。
※こちらの画像は鉛筆デッサンをしたものですが、ペン画においても同様に言えます。
横から見るとこのようなイメージで、板の下に分厚い書籍や参考書などを使って板の角度を調整します。
このように、作業机があるだけでペン画を始める事が出来るので、自室があまり広くないという方でも、問題なく制作をする事が出来ると思います。
じっくり描き込みをしたい方にとって適している技法
ペン画は点や線など、とにかく手数が必要な技法ですので、その分ひたすら描き込んでいく必要があります。
筆であれば一度で済む面を、ペンで線を描く場合、数十本から場合によっては数百本もの線を描く事もあったりもします。ですが、その分ペンでのタッチが増えるので、ひたすら描き込んでいく作業が好きな人にとっては時間を忘れて取り組む事が出来る技法でもありますね。
たとえば動物の毛先の表現にこだわって描いたり、木の葉っぱを一枚一枚描き分けて描いたりするなど、その用途の幅はかなり広いです。
また、イラスト調の絵にも適しているだけでなく、写実的な描き込みにも挑戦していけるので、人を選ばずに描く事が出来る技法でもありますね。
部屋が汚れなくて済む
ペン画はモノクロ画の場合、ボールペンやミリペンなどを使って描くので、基本的に汚れる事は少ないと思います。時々インクが手についてしまったりする事もありますが、それでも部屋全体が汚れるなんて事もありません。
また、丸ペンを使ってカラー作品を手がける際は、瓶入りのインクを使用しますが、基本的には蓋を閉めて密閉されているので、何かの拍子に服が汚れたりする事もありません。
その代わり、毎回瓶の蓋を閉める作業が手間取りますが、あらかじめ絵皿にインクを調合しておく事で、何度もインク瓶を開け閉めする手間も省けるようになりますね。
また、インクは無臭なので、匂いも気になりません。笑
マッキーのような油性ペンであれば匂いがキツイかもしれませんが、ペン画で使われる大抵のペンに関しては匂いは無いものが多いですね。
ペン画のデメリット
先ほどはペン画のメリットについて語りましたが、一方でデメリットというものもあります。
こればかりはペン画という性質上仕方のない事ではありますが、メリット・デメリットを踏まえて自身に合ったやり方を模索してもらえればと思います。
「紙」以外に描く事が難しい
ペン画は紙に描く事と相性が良いのですが、その反面それ以外のキャンバスに描くと印象が変わってしまうという事が挙げられます。
もちろん、布地のキャンバスや木製のキャンバスに描く事ができないという訳ではないのですが、画面の凹凸がある事でペン先が引っかかってしまうなんて事があるのですね。
ただ、0.5以上の太さのペンであればそこまで気にならなくなるかもしれませんが、もし気になってしまうようであれば、通常通り紙に描く事が望ましいですね。
どうしても時間がかかる
ペン画という性質上、油彩や水彩画などの筆を使った技法と比べると制作時間がどうしても長くなってしまう傾向があります。こればかりは仕方のない事ではありますが、相性にもよるところはあるかもしれません。
僕自身、単純なモチーフであれば鉛筆デッサンとさほど変わらないくらいの時間で仕上げる事が出来るようになりましたが、複雑な構成やモチーフになるにつれて時間がかかってしまう傾向となってしまいます。
「ペン画に興味はあるけど、まだ手が付かない状態」という方にとっては、恐らくは想定以上に時間がかかってしまう制作スタイルとなってしまうかもしれません。実際に僕自身、ペン画を始めた頃は今の倍近くの時間がかかっていたので、初めのうちはある程度時間がかかってしまうという事を容認する必要があると思います。
ただし、どうしても時間がかかる一方で、ペン画ならではの描写が出来るので、「じっくりと時間をかけて描きたい」という方にとっては、相性の良い技法でもあると思います。
僕自身、ペン画を始めるまでに水彩画や鉛筆画などをやっていましたが、今では「ペン画でないとイメージ通りに描けない」といった状態になりましたね。笑
時間がかかってしまうというデメリットはありますが、反対に「時間をかけてまで描きたい」という事の裏返しでもあります。
高い集中力と根気が必要
ペン先は細いので、その分高い集中力と根気が必要になってしまいます。何よりも、同じ時間でペンと筆で同じ面積描く場合、明らかにペンの方が時間がかかってしまう事となってしまいますからね。
ただし、裏を返せばそれだけ専念して線を描いていく事が出来る技法でもあるという事でもあります。
筆先だと柔らかいので自分の意図と反した方向に描いてしまったりと、自分の思う通りに描けないなんて事もあります。
筆の場合、広い面を塗ったり、絵の具の厚みを活かして絵を描く事が出来ますが、ペン画ほどの緻密さを描くには相応の技量が必要になってしまいます。
その点、ペン画であれば制作に時間はかかってしまうものの、緻密な表現をしていく上では適している技法でもありますね。
まとめ
今回はペン画のメリットとデメリットについてまとめてみました。
僕自身、まだ発展途上でペン画をマスターしきれてはいないので、今後もさらに深掘りしていければと思っています。
ペン画は奥深い技法であると同時に、表現の幅を広げていく事もできるので、描いていて飽きる事はありません。
この記事を読んでいる方に、少しでもペン画の魅力について伝われば幸いですね。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
ではでは。
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