こんにちは。ペン画家の小笠原です。
今回は、一点透視図法を使ってやや複雑なデザインの床の書き方について解説をまとめております。
床面のタイルのような複雑なデザインを見ると、一見すると難しく感じてしまうかもしれませんが、コツが分かればそこまで難しくは無いと思います。
一点透視図法で描かれる部屋の中のパースと関連付けて、床の模様なども書けるようになってきますと、透視図法をより深めていく事となります。
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⇒一点透視図法を使った部屋の書き方
このように、複雑だと思えてしまう模様だったとしても、透視図法を押さえておく事でパースに狂いは無くなってくる事でしょう。
それでは、一つずつ解説をしていきたいと思います。
目次
床の平面図
今回は例として、以下のような平面図のデザインとなっている床を一点透視図法で描いていきます。
実際には同じ大きさの長方形がジグザグに並んでいるだけなのですが、全体を見ると網目状の模様にも見えてきますね。
このような複雑なデザインの場合、その見た目に目が行きがちではありますが、基本的な書き方をしていく事でそう難しいものではありません。
今回は厳密に目地の長さなどを測って書いたものではありませんが、複雑な模様をパースが付いた状態で書こうとする際に、参考にしていければと思います。
1.アイレベル、パースラインを引く
まずは、アイレベル・消失点を定め、消失点に向かって収束していく線を書いていきます。
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⇒アイレベルとは?
ここでは基本的な一点透視図法の書き方と一緒です。
2.タイルの奥行を決める
手前と奥側を書く手順はどちらが先とは限りませんが、手前を先に書いてしまうとパースラインを書いた際、線がつぶれやすくなってしまう事でしょう。
そのような理由から、今回は奥の線から書きました。
3.線を等しく分割する
上の図では、線を16等分しております。
今回はおおよそで書きましたが、実際にあるものを書く際などは数を数えた上で分割するとリアリティの増す絵となるでしょう。
そして次に、今度は手前側の線を描き足していきます。
それぞれを見分けが付きやすくする為、奥の線をA-A’。手前の線をB-B’としております。
消失点から奥の線A-A’で分割した箇所を結び、手前の線B-B’の線まで延長してパースラインを引いていきます。
4.対角線を書き、中央の線を描く
線A-A’,線B-B’の間を対角線を引いていく事で、パース上の中央の位置となる線を書く事が出来ます。
それぞれの線を結び、交わった箇所を線A-A’と線B-B’らと水平に線を引きます。
5.同じ要領で中央の線を描き足していく
次に、同じ要領でさらにそれぞれの対角線が交わる箇所を通る水平な線を引いていきます。
線を2本書き足す事で、4分割する事が出来ましたね。
同じ要領でさらに細かくマスを書いていきます。
6.グリッド(格子)状に書く
先ほどは水平な線を16等分しましたね。
今度は、パースライン上の線を16等分していく事で、正方形の格子状の形が出来上がりました。
このように格子状にしたものを「グリッド」と呼びます。
奥行を表現する際にこのイメージを持っていると、より分かりやすくなってくる事でしょう。
この後に不要な箇所を消していく事で、複雑な模様も書けるようになります。
7.不要な線を消して完成
必要な線とそうでない線を見極めつつ、不要な線を消すと完成です。
このように、一点透視図法を含めた透視図法を用いた際には、まずはグリッドを意識していく事によって複雑な模様にも対応していく事が出来るでしょう。
また、補足として下の画像は不要な線を消す前と消した後を比較した画像です。
パースが書けるようになれば、基本的にはタイルもレンガも同じですので、あとは色や質感などを描き分ける事によって書き分ける事が出来るでしょう。
スライドショー動画
最後になりますが、今回の三点透視図法の書き方について、5分のスライドショー形式でまとめました。
復習のつもりで構わないので、コチラのYouTube動画もご視聴頂けると幸いです。
【YouTubeで観る】
⇨https://www.youtube.com/watch?v=0KC4RQdda5Q
まとめ
今回は、一点透視図法を使った床面の描き方について解説をしていきました。
当ホームページでもいくつかの記事で触れておりますが、一点透視図法はパースを語る上で避けては通れないほど基本的なものでもあります。
特に今回解説した床面のタイルの描き方については、主に建築物とセットで描く事となります。
作品制作で上達していく為にも、パースの概念を身に付けていきましょう。
それでは、最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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