二点透視図法の書き方|初心者でも立体を完成まで描ける手順解説

二点透視図法における直方体の描き方

スポンサーリンク

 

こんにちは。画家の小笠原です。

僕が描いた作品です。

作品集はコチラ

 

二点透視図法が使えるようになると、
静物画、風景画、建築写生、
デッサンなど、様々な場面で
立体の奥行き表現をする上での
基礎を身につける事が
出来るようになります。

僕自身、これまでに
鉛筆デッサン→水彩画→ペン画
といった流れで
絵の技法習得に加えて
制作を続けてきました。

今回紹介する
二点透視図法に関しては
絵の技法を習得する上での
基礎となる図法だったと
実感しています。

二点透視図法は使用範囲が広く、
一点・二点・三点透視図法の
3つの透視図法の中でも、
特に使用頻度が高い図法でもあります。

また、この透視図法の
理解を深めていく事で、
自然と立体的に描いていく事が
出来るようにもなります。

二点透視図法は、
初心者の方が特に
つまずきやすい透視図法
でもあります。

「建物が歪む」
「奥行きが不自然になる」
「パースラインが混乱する」

と悩む方も少なくありません。

そこで今回は、
初心者の方でも
理解しやすいように、
二点透視図法の書き方を
順番に解説していきます。

建築や写実的な絵を描く上で
基礎となる知識であるので、
この記事が参考になれば
幸いです。

二点透視図法とは

一点透視図法は消失点が
1つである事に対し、

二点透視図法では
消失点が2箇所に存在します。

これらの消失点に向かって、
一点透視図法と同様に
パースラインを描いていく事で、
奥行きのある立体表現を
していく事ができるようになります。

今回は二点透視図法を使った
立体の描き方をメインとしていますが、
より掘り下げた内容に関しては
以下の記事を参考にしてください。

また、二点透視図法を習得する上で、
一点透視図法が理解出来ていないと
理解する際にやや戸惑ってしまう為、
不安に感じる方は
まずは先にコチラの記事を
参考にしてください。

二点透視図法の書き方|立体を描く基本手順

今回解説する
二点透視図法の立体の描き方を
スライドショーにもまとめています。

コチラもご覧頂けると幸いです。

二点透視図法スライドショー

(YouTubeにアクセスします)

アイレベルとなる線と消失点を二か所設置する

こちらは前回解説した
一点透視図法でも同様に、
アイレベル(目線の高さ)と
2つの消失点(VP)を設定します。

アイレベルに関しては
以下の記事で詳しく解説をしています。

How things look when eye level changes


アイレベル、消失点を設置すると
以下のようになります。

二点透視図法を扱う際、
消失点同士が近いと
以下の画像のように
パースがキツくなってしまうので、
ある程度の距離を離す必要があります。

左側の建物に関しては
もはや別の建物のように
なってしまいますね。

こうならないためにも、
二点透視図法の消失点を設置する際は
画用紙の端と端、
もしくは画面外に設置することで
自然な立体を描くことが
出来るようになります。

手前となる縦線を書く

こちらも一点透視図法と同じように、
一本の線を決めます。

この線が立体の高さを決める
線となります。

垂直線に関しては
おおよそのところに設置していますが、
アイレベルから離れすぎると
パースがキツくなり過ぎてしまいます。

この場合不自然な形になってしまうので
注意してください。

縦線の端点と消失点をそれぞれ補助線で結ぶ

二点透視図法では、
手前の線の端点からそれぞれの
消失点に向かって
パースの線を書き足していきます。

一点透視図法よりも
補助線の数が多くなってくる為、
混乱しないように注意しながら
書いていきます。

補助線の途中で縦線をそれぞれ書く

※コチラの画像では、
それぞれの線の端をそれぞれ
(a-a’),(b-b’),(c-c’)
と表しています。

奥側の垂直線との距離感は
自然な長さとなるように
目分量で調節してください。

これらの線が
立体の奥行きとなります。

なるべく直方体に見えるような位置に
b-b’ , c-c’の線を設定しましたが、
描くモチーフによって
これらの位置も変わってきます。

今回は教材用としての書き方なので、
そこに関しては言及しません。

a’-b’ , a’-c’ それぞれ
引いて生じた線の角度が、
90°~100°くらいが
自然な立体に見えやすいです。

縦線と補助線がそれぞれ接する点から消失点に向かって補助線を書く

次に残りの線を書き足していきます。

bとb’、cとc’それぞれの頂点と
消失点(VP)を線で結んでいきます。

この際に線同士が
重なり合ってしまう箇所が増える為、
より注意が必要になってきます。

今回は直方体となっておりますが、
建物を描く際などは
さらに多くの補助線が
重なり合ってきます。

複雑になり過ぎないように
頭の中で整理していきながら
線を書き足していきましょう。

立体の陰に隠れてしまう奥の線(d-d’)の線を書く

次に、本来であれば
直方体の陰に隠れてしまう線
d-d’を書き足します。

なぜかというと、
表からでは見えない箇所の線を
書き足す事によって、
モチーフの立体感を自分でも
理解をする事が
出来るようになるからです。

表面的な箇所のみをなぞっていると、
絵の立体感を表現する事が出来ず、
平たい絵の印象となり得てしまいます。

実際にはモチーフの裏側も
あるという意識が、
絵に立体感を与えて
より立体感のある絵へと
仕上げていく事が出来てきます。

線同士を繋げて立体を書く

補助線を引いた事によって
直方体の形が見えてきました。

あとは線同士を実線で
結んであげる事によって、
直方体の形を作っていきます。

補助線を消して完成

最後の仕上げとして
先ほど書いたパースの補助線を
消します。

デッサンで鉛筆を乗せていく段階で
奥の線を消す事となりますが、
立体の奥側も意識をしていきながら
デッサンをしていく事で、
より立体感のある絵に
仕上げていく事が出来ます。

二点透視図法の消失点の位置

二点透視図法を使って
対象となる立体物を
メインに描く際、
以下の画像のように
消失点(VP1,VP2)は
それぞれ画面の外に
位置する事となります。

建築物の外観を描く際にも、
相当距離が離れた状態で描かない限りは
消失点が画面外に位置する事となります。

なお、一点透視図法と
二点・三点透視図法の
違いの一つとして、

  • 一点透視図法
    →消失点が画面内にある

    二点・三点透視図法

    →消失点が画面の外にある

このように意識して
書いてみてください。

二点透視図法で初心者が失敗しやすいポイント

二点透視図法は、
一点透視図法よりも
補助線が増える為、
初心者の方が
特に混乱しやすい透視図法です。

特に、

  • 建物が歪む
  • 奥行きが不自然になる
  • パースが極端になる
  • 線がどこに向かうのかわからなくなる

といった失敗は
非常に多く見られます。

ここでは、おさらいがてら
二点透視図法で
初心者の方が失敗しやすい
ポイントについて
解説していきます。

消失点同士が近すぎる

二点透視図法で最も多い失敗が、
消失点(VP)同士を
近くに置きすぎてしまう事です。

消失点同士が近いと、
パースが極端になってしまい、
建物や立体が不自然に
歪んで見えてしまいます。

特に初心者の方は、
画面内に無理やり消失点を
収めようとしてしまいがちです。

自然な立体に見せたい場合は、

  • 画面の端に置く
  • 画面外に置く
  • なるべく距離を離す

この3点を意識してみてください。

縦線が傾いてしまう

二点透視図法では、
奥行きの線ばかりを意識してしまい、
縦線が傾いてしまう事があります。

縦線が傾くと、
建物全体が倒れているような
不自然な印象になってしまいます。

特に建築物や人工物を描く際は、
縦線を垂直に保つ意識が重要です。

定規を使用したり、
最初に中心となる縦線を
しっかり引いておく事で、
安定した立体感を
作りやすくなります。

補助線が多くなり混乱する

二点透視図法では、
一点透視図法よりも
補助線が増えます。

その為、

  • どの線が必要なのか
  • どこへ向かう線なのか

が分からなくなってしまう事が
あります。

初心者の方は特に、
一気に複雑な建物を描こうとせず、

  • まずは直方体
  • シンプルな建物

などから練習していくのが
オススメです。

基本的な立体を繰り返し描く事で、
自然と補助線の流れも
理解しやすくなります。

奥行きを意識出来ていない

表面だけをなぞるように
描いてしまうと、
立体感の弱い絵に
なってしまいます。

二点透視図法では、
実際には見えていない
裏側の構造まで
意識して描く事が重要です。

見えない奥側を
想像しながら描く事で、
自然な立体感や空間表現へと
繋がっていきます。

特にデッサンや建築スケッチでは、
この意識が非常に重要になります。

二点透視図法の練習方法

二点透視図法を練習する際は、
いきなり複雑な建物や
街並みを描こうとせず、
まずはシンプルな立体から
始めるのがオススメです。

最初は、直方体や
箱のような形を使って、
消失点に向かって線を引く感覚を
身につけていきましょう。

慣れてきたら、
複数の箱を組み合わせたり、
建物の形に応用したりする事で、
少しずつ空間の理解が
深まっていきます。

二点透視図法は、
一度で完璧に理解しようとするよりも、
何度も描きながら感覚を覚えていく方が
身につきやすい図法です。

このような流れで
二点透視図法の書き方を
繰り返し練習していく事で、
自然と奥行きや立体感を
理解しやすくなります。

二点透視図法の書き方に関するよくある質問(FAQ)

二点透視図法とは何ですか?

二点透視図法とは、
2つの消失点(VP)を使って
立体や建物を表現する透視図法です。

主に建物の角を
正面に向けた構図で使われ、
奥行きのある立体表現を
自然に書く事が出来ます。

二点透視図法で建物が歪む原因は何ですか?

最も多い原因は、
消失点同士の距離が近すぎる事です。

消失点が近いと、
パースが極端になり、
建物が不自然に歪んで見えてしまいます。

自然な立体に見せたい場合は、
消失点を画面外に置く事が重要です。

一点透視図法と二点透視図法の違いは何ですか?

一点透視図法は、
消失点が1つである事に対し、
二点透視図法では
消失点が2つ存在します。

一点透視図法は正面構図、
二点透視図法は
角度のついた立体表現に
向いています。

二点透視図法が難しいと感じる原因は何ですか?

二点透視図法では、
補助線や消失点が増える為、
線の流れが複雑に
なりやすいからです。

特に初心者の方は、

  • 消失点の位置
  • 縦線の傾き
  • 補助線の整理

で混乱しやすい傾向があります。

二点透視図法を上達するコツはありますか?

まずは直方体や箱など、
シンプルな立体から
練習する事が重要です。

いきなり複雑な建物を書くよりも、
基本的な形を繰り返し練習する事で、
自然と奥行きやパースラインの
理解が深まっていきます。

手書き動画(YouTubeにアクセスします)

二点透視図法を使った見下ろした立体の書き方

二点透視図法を使った見上げた立体の書き方

透視図法に関する書籍

透視図法を習得する上で、
僕が今でも参考にしている
書籍についてご紹介させて頂きます。

特にこの2冊はオススメです。


初めて学ぶ遠近法のレビュー記事はこちら


建物&街角スケッチパースのレビューはこちら


【透視図法に関する書籍】

まとめ

今回は二点透視図法の
基本についての解説を
させてもらいました。

パースを組み合わせていく事で、
より複雑な建物であったり
風景などを描いていく事が
出来るようになります。

その為にも、まずは基本的な概念を
知っておく事が必要です。

二点透視図法は人によって
理解するスピードが
違うかもしれませんが、
徐々に理解を深めていくださいね!

スポンサーリンク

シェアしてくれると励みになります!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
小笠原 英輝ペン画家/オンライン絵画教室運営
こんにちは。ペン画家の小笠原です!全国各地のギャラリーでの展示やSNSで作品の発表&販売を行っています。当ホームページでは、ペン画や絵の描き方だけでなく、インターネットを活用して生活していく方法について解説しています。また現在は「絵を学びたい」という方向けに絵画教室の運営にも力を入れるようになりました。 自分の好きな事で生きていきたい方、絵で食べていきたいと思っている方に向けて、有益な情報を心がけて発信しています!
テキストのコピーはできません。