こんにちは。ペン画家の小笠原です。
山下清という画家についてご存知でしょうか?
おそらく、名前くらいは聞いた事があるという方は多いと思いますし、過去に実写ドラマ化した事もあるので、そういった意味でも知名度のある画家であると言えると思います。
個人的なイメージとしては、ドランクドラゴンの塚地さんが演じていた山下清を思い浮かべてしまいますが、世代によっては俳優の芦屋雁之助さんを思い浮かべる方もいるかと思われますね。
さて、今回は日本の著名な画家として名高い山下清について解説をしていきたいと思います。
目次
山下清(やましたきよし)とは?
山下清(やました きよし、1922年3月10日 – 1971年7月12日)は、日本の著名な画家で、「裸の大将」としても広く知られています。
彼は特に貼り絵(コラージュ)の技法で有名で、その素朴でありながらも繊細な作品は多くの人々に愛されています。
また、彼の生涯は特異なもので、障がいを抱えながらも才能を開花させ、多くの名作を残しました。
生い立ちと背景
山下清は、東京市板橋町(現在の東京都板橋区)で生まれました。
彼は生後間もなく病気にかかり、言葉を覚えるのが遅れ、知的障がいを持っていると診断されました。
しかし、家庭では普通の学校に通うことが難しかったため、12歳の時に千葉県にある八幡学園という養護施設に入所しました。
ここで彼は絵画の才能を発揮し始め、学園での指導を受けながら本格的に作品を制作するようになります。
貼り絵のスタイル
山下清の最も有名な技法は「貼り絵」です。
これは、色とりどりの紙片を細かく切り抜き、それを貼り付けて一枚の絵に仕上げる技法です。
彼は自然の風景や、日常の光景を題材にすることが多く、特に彼が旅先で見た風景を細部にわたって再現する能力は驚嘆に値します。
貼り絵は細かな作業ですが、山下はその精密さと色彩感覚で人々を魅了し、彼の作品は日本全国で高く評価されるようになりました。
放浪の旅
山下清の特徴的な生き方の一つが、頻繁に行った「放浪の旅」です。
彼は学園を抜け出して放浪し、各地を旅しながら風景を心に刻み込み、後にそれを絵にするという独自のスタイルを確立しました。
彼はカメラを持たず、全てを記憶の中に保存し、アトリエに戻ってからその情景を緻密に再現したそうです。
この放浪の旅は彼の自由な精神を象徴しており、後にドラマ化された際には「裸の大将」という愛称で親しまれるようになりました。
「裸の大将」としての人気
山下清の放浪生活は、1980年代に人気テレビドラマ『裸の大将放浪記』の題材となりました。
このドラマは、俳優・芦屋雁之助が山下清を演じ、多くの人々に愛されました。
ドラマでは、彼の純真で自由な性格、そして風景を緻密に再現する絵の才能が描かれ、彼の存在は広く知られるようになりました。
この「裸の大将」という愛称は、彼がいつも身軽な格好で放浪していたことに由来しています。
晩年と死
山下清は1971年、49歳で心臓病のために亡くなりました。
彼の死は多くの人々に衝撃を与えましたが、彼の作品と生き方は今もなお、日本の文化と芸術に深く刻まれています。
山下清の影響と評価
山下清は、一般の人々にとって非常に親しみやすい画家として知られています。
その作品は、美術界の専門家だけでなく、多くの一般の人々にも広く愛されています。
彼の素朴でありながらも精緻な作品は、自然の美しさや日常の平穏さを描写しており、見る者に深い感動を与えます。
彼の作品は現在でも、国内外の美術館や個人コレクターによって所蔵されています。
また、彼の生涯や作品をテーマにした展覧会も定期的に開催されており、山下清の影響力は今も続いています。
彼の人生は、障がいを持ちながらも強い意志と独自の表現力で道を切り開いた、まさに日本の「芸術の奇跡」と言える存在です。
山下清とペン画
山下清は日本の著名な画家で、先ほども述べたように「裸の大将」としても知られています。
彼の作品は、特に貼り絵で有名ですが、ペン画や水彩画も高く評価されています。
彼のペン画は、シンプルでありながらも独自の繊細さと味わいがあることで人気を集めています。
山下清のペン画の値段について
山下清のペン画の価格は、作品のサイズ、年代、保存状態、そしてその作品の希少性によって異なります。
一般的に、彼の作品はオークションやアートギャラリーで取引されており、値段は数十万円から数百万円に達することがあります。
例えば、以下のような要素が価格にも影響します。
作品のサイズ
大きなサイズの作品や、詳細に描かれたものは高額になる傾向があります。
小さな作品でも、希少価値が高い場合は価格が上がります。
作品の年代
山下清が制作した時期によって、価格が変わることがあります。
特に彼の初期作品や、有名なシリーズに関連する作品は価値が高くなる傾向にあります。
保存状態
作品の保存状態も価格に大きく影響します。
紙やインクの劣化、色褪せ、シミなどがない作品はより高い値段で取引されます。
出所やプロビナンス(由来)
山下清の作品がどのような経路で現在の所有者に渡ったか、また有名なコレクションや展覧会に出展された履歴があるかどうかも、価値に影響を与えます。
山下清のペン画の落札価格例
実際の取引例として、山下清のペン画は、数十万円台の価格で落札されることもありますが、特に人気のある作品や希少なものは、さらに高額になることもあるそうです。
場合によっては、オークションでの販売価格が500万円以上に達することも稀ではありません。
このように、山下清のペン画の価値は様々な要因によって変動しますが、彼の作品は日本の美術市場において高い評価を受け続けているため、コレクターやファンの間で根強い人気があります。
もし彼のペン画に興味がある場合は、信頼できるギャラリーやオークションハウスを通じて購入するのが安心です。
まとめ
今回は、「裸の大将」でお馴染みの山下清について解説をさせてもらいました。
アートは健常者に関わらず、制作意欲があれば誰でも手がける事が出来るので、そういった意味でも自由な表現手段であると言えますね。
特に山下清のように、障害を抱えながらも後世に名を残した画家の作品は興味深いものでもあります。
どこか素朴でありながらも、純粋な目で自然や世の中を見ている事が分かりますからね。
デッサンを含め、様々な技法を習得する事は、絵作りをする上で大いに役立てる事が出来ます。
ですがその一方で、技法に囚われてしまう事があるという事も否めません。
個人的には、作品作りをする上での当初の動機を振り返りつつ、自分の培ってきた技術を踏まえながら日々レベルアップを実感していけることになるのが良いと感じています。
それでは、今回はこの辺で失礼します。
ではでは。
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