デッサンで円を書く際に、「楕円(だえん)」というものを意識する事となります。
なぜならば、立体的にモノを捉える際に、上から見るだけでなく斜め方向からも見る為、それによってパースが付く事で楕円の形になるからですね。
とはいえ、楕円を理解する為には少しコツが必要であるかもしれません。
慣れるようになるまでに人によっては時間を要するかもしれませんが、この記事で解説していく事を一つずつでも理解を深めていただけると幸いです。
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円と楕円について
キッチンやテーブルの上など、身の回りには円、そして楕円の形というものが至る箇所に存在します。
例えばグラスやパスタソース用に使ったトマト缶の空き缶、あるいは野菜や肉料理を盛り付けるお皿など、目に届く範囲に見られる事でしょう。
そういった身近な形でもある円や楕円。
とはいえ、実際に鉛筆で形を書く際、人によっては書き慣れていない人も居るかもしれません。
円の場合はコンパスを使えば綺麗に書く事が出来ますが、デッサンで楕円を書く際は主にフリーハンドで書く事になるでしょう。
楕円専用の定規もありますが、大きさや形等が決まっている為、特にデッサンで書く際には基本的にフリーハンドで書く事となってしまいます。
円は真上から見ると綺麗な正円となっておりますが、見る角度を変えてパースが付く事によって、楕円へと形を変えます。
ビンや空き缶といった上面や底で見られるように、立体的に見る事によって円から楕円へと形を変えていきます。
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楕円の原理
以下の画像は正円と楕円を比較したものです。
まずはそれぞれの違いについて画像を見ていきましょう。
※直径=円の中心を通る直線。
長径=楕円で一番長い線の事。
左図の正円の場合、直径と長径の長さが同じです。ですのでこの場合、直径=長径と表しても良いでしょう。
また、右図のようにパースが付いた楕円の場合、長径は直径よりもやや手前に来ます。
円の中心が奥に行く事によって直径が短くなり、一方で長径が長くなります。
そして下の図のように、長径から楕円の円周に向かって引かれている線は、それぞれ同じ長さとなっております。

ちなみに、縦横と交わる線は90度となっています。
アイレベルや立ち位置で変化する楕円の形
消失点から遠ざかるごとに、楕円の形がふくらみます。
こちらの図では一点透視図法を用いた場合のパースが付いた楕円の見え方となっていますが、同様に二点透視図法で描かれる際にも同じような事が言えます。

立体的な絵を描く為にも、楕円の形をマスターしておきたいところですね。
円柱の楕円の見え方
この図では、アイレベルを円柱の上に設定しています。
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こちらは上記で踏まえた内容を元に円柱すを描いています。
実際に円柱を書く際にも、このような楕円の見え方をすると言う事を覚えておくと良いでしょう。
手書き動画
まとめ
楕円は円とは違い、形の取り方を知らないと歪んだ形となってしまいます。
円柱・円錐、あるいはお皿など、楕円を使って描く際にはまず書き方を押さえておきましょう。
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