一点透視図法 | 二点透視図法 | 三点透視図法 |
この記事では階段のような段差のあるものについてまとめています。
階段を書く際に参考にして頂けると幸いです。
ちなみに階段の定義は以下のものとなります。
階段とは、建物の上下に存在する2つ以上の階を上り下りするために設ける、段々上の構造物のこと
(「https://w-wallet.com/page701.html」様より、一部引用)
階段を設ける事で各階に向かう為の架け橋が出来、それらによって新たな空間を作り上げる事が出来るようになりました。
普段の生活においても自宅や公共施設など、至る所に存在している階段ですが、実際に絵に落とし込む際のやり方を知って頂けたらと思います。
※この記事の最後にスケッチも載せてあるので、そちらもご覧頂けると幸いです。
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目次
階段のイメージ
図形としての階段というのは、一般的にはこのようなものがイメージされると思います。
(ド〇クエのドット絵の階段風です…笑)
風景の中に溶け込んでいる階段を見るとそれぞれの個性があるという事が分かってきます。
ですが、基本的な階段の用途やイメージを押さえておく事で、それぞれの絵にも対応していける事が出来るでしょう。
パースのついた階段を描く
パースのついた書き方をする事で、絵としての違和感を感じる事なく見る事が出来るようになります。
【透視図法に関する記事】
段差がある分、実際に絵にしてみるとかなりややこしくなってしまいますが、考え方を頭に置いておく事でミスを防ぐ事でしょう。
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一点透視図法の場合
一点透視図法で階段を書く場合、主にそこを歩きたくなるような臨場感のある絵に仕上がる事となります。
(laurimerhによるPixabayからの画像)
大体このようなものがイメージされやすいかもしれませんね。
消失点が画面の中に位置し、階段の踏面の中央の昇った先に位置している事となります。
臨場感のある絵になる一方で、全体の情報量は少ないかもしれません。
二点透視図法を使って書いてみる事によって欠点を補う事が出来るでしょう。
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⇒一点透視図法で書く部屋のパース
二点透視図法の場合
二点透視図法で階段を書く場合、絵全体の風景に溶け込みやすいモチーフとなってくれる事でしょう。
(Francine SrecaによるPixabayからの画像)
一点透視図法よりもその場の臨場感は減りますが、その代わり建物の雰囲気を出す為に必要な要素として書き入れる事が出来る様になります。
2つある消失点がそれぞれ画面の外に位置する為、離れた視点で階段以外の要素も見る事が出来るようになります。
一点透視図法と二点透視図法、それぞれの用途に合わせて書き方を変えてみることによって、相手に伝わる絵になる事でしょう。
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三点透視図法の場合
三点透視図法の場合は二点透視図法の書き方の応用になります。
(Razzmatazz0rによるPixabayからの画像)
高層ビルやマンションなどを見上げたりする際に上下方向にも消失点が設置されるようになります。
こちらも二点透視図法と同様に消失点が画面の外に位置する事となりますが、階段のような細かなパーツで構成されているものを書くとなるとかなり苦戦させられてしまいますね。
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建物の一部としての階段を描くコツ
建物の全体を見渡すと、屋根や壁、窓ガラスや手すり、柱や床など、階段以外にも様々な要素によって構成されている事が分かります。
普段住んでいる自分の自宅の外装、内装等をイメージしてもらうと良いかもしれませんね。
とはいえ、全体の一部のパーツとして階段を書くとなると複雑な構成となる事もあるので、慣れている人でも一苦労してしまいます。
階段を書けるようにする為にも、絵の中の情報を整理しながら複雑になり過ぎて自分でも把握が出来なくなるようにならぬよう、気を付けておきましょう。
階段は全体の中の一つのパーツとして捉える
「木を見て森を見ず」ということわざがあるように、ある一部分にだけ注目してしまうとその全体像を把握する事が難しくなってしまいます。
特に初心者の方の場合、一生懸命階段を書こうとするあまり、「どのような状況の中に階段が存在しているのか?」という風に考える事が疎かになってしまいます。
ですので、あくまでも建物全体の中でとのような場所に階段があるのかという事を空間的に考えていく必要が出てくるのですね。
完成イメージ
では、上で記載した二点透視図法の画像を参考にしながら絵にしていきたいと思います。
完成イメージはこのようなものとなっております。
(※この記事の下部『ペン入れ』の項目に載せておくので、プリントアウトをするなどご自由にお使いください。)
建物の大まかな全体像を書きながら大まかな位置を決めていく
上でも述べたとおり、階段は人が住んだり利用したりする建物を構成するものでもあります。
階段のみを描くよりも、その周りの風景も多少なりとも意識する事で表現力も上がる事でしょう。
この段階ではしっかりと線を決める必要は無いので、消しゴムで修正できるように鉛筆の線で薄く書きましょう。
パースラインを描き、線を整えていく
最初にパースラインを書いてから建物等を描く方も居ますし、その方が自分には合っているという方も、もしかしたら居るかもしれません。
ですので、そのやり方を否定するつもりはありませんが、僕の場合、大まかな全体像を先に捉えておく事で絵としての雰囲気がまとまり易くなるものだと思っています。
(最初からパースの線を描く方は寸分の狂いもなく絵を書く事が出来、大まかなアタリを付けてからパースを書くと雰囲気が良くなりやすい傾向があるのかなと思われます。)
このようなイメージですね。
パースの線を描いたら、それぞれ配置されている物の大きさ等を把握しながら書いていきます。
【補足】
手すりや複雑な模様に関しては、この段階で書くと複雑になってしまう為、省略しています。
ペン入れの際に書き足しますが、ある程度省略して描いていきます。
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ペン入れ
鉛筆で線を整えた後、ボールペンで線画にしました。
ペン入れをした後、下書きの鉛筆の線も消しゴムで消しています。
鉛筆の下書きでは書かなかった箇所にも手を入れています。(とはいえ、この段階でも一部省略していますが)
(※画像をクリックすると別ウインドウで画像が開きます。)
こちらの画像はご自由にプリントアウトされても構いません。
なお、印刷したものを書き込む際には、あらかじめインクを薄めて印刷したものの方が良いかもしれませんね。
質感を描き加える事で、よりリアルに..!
線画を描く際にも少し意識して頂きたいのが、例えば石畳みの質感であったり、植物の茂みといった質感も意識しておくとなお良いでしょう。
一言に階段と言っても石やレンガなどが積まれて出来ていたり、あるいはコケが生えていたりすると絵の雰囲気が変わってきますからね!
先ほどの線画では、アウトライン(輪郭の線)を書く際に、石畳や手すりといった人工物などと植え込みの線の書き方を意識して書き分けています。
自身が思い描くテイストを元に、それを絵に落とし込んでいくようにしましょう。
タイルの目地や手すりを描く事で遠近感を表現する事が出来、絵としての魅力も増してきますね。
とはいえ、一つ一つの質感を描き込んでしまうとあまりにも時間がかかり過ぎてしまったり、描くのも一苦労です。
リアルを追求すると細部まで描く必要がありますが、絵として見るならばある程度の省略をする事で時間の短縮にもなるでしょう。
この絵の場合、遠景の風景や一部の植栽、手すりのデザイン等を省略して描いています。
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階段や段差のある風景スケッチ
最後に、階段のある風景を描いた絵を数枚載せておきます。
鉛筆やペンなど、自分なりに使いやすい画材を使って描いてみてくださいね。
なお、こちらはフリー素材として使用できます。
印刷して描き出すなど、ご自由にどうぞ。(ただし、商用利用として使用する場合はご遠慮願います)
まとめ
階段の書き方についてまとめさせて頂きました。
建物の内観・外観等を書く際に、参考にして頂けると幸いです。
透視図法に関する書籍
⇒遠近法の理解を深めよう!パース(透視図法)に関する書籍7選
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