ダヴィンチの名画「最後の晩餐」に使われている一点透視図法について

最後の晩餐のアイキャッチ画像

スポンサーリンク

 

こんにちは。画家の小笠原です。

僕が描いた作品です。

作品集はコチラ

 


一点透視図法はこれまで、
数々の著名な画家や
芸術家に使われており、
今日でも建築のパースや
アニメの背景画など
幅広く使われている図法の一つです。

もっとも初期の遠近法と言えば、
紀元前5世紀ごろの
古代ギリシャで使われていた
舞台美術にまで遡ると言われています。

その後、中世以降
13~14世紀ごろになってから
後に「ルネサンスの父」と呼ばれた
ジョットによって、
透視法を使って絵画に
奥行きをもたす事となりました。

ジョット 「Badia Polyptych」

その後、100年の時を経て
建築家ブルネレスキによって
透視図法が確立され、
3次元の物体を2次元の平面に
落とし込むことに
成功するようになりました。

それにより、絵画に建築物を
より現物に近い形で表現する事が
可能となったのです。

サンタ=マリア大聖堂

そのような美術史の
歴史を辿っていく中で、
一点透視図法を使われて
描かれた作品の中でも
代表的な作品として、
レオナルド・ダ・ヴィンチの
最高傑作とも言われている

「最後の晩餐」

が挙げられます。

この絵は
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会と
ドメニコ会修道院に
飾られてあるものとして、
世界遺産にも登録が
されてあるほど
歴史的価値のある
芸術作品となっています。

こちらの名画は
映画「ダヴィンチ・コード」でも
ストーリーの謎解きを担う
重要な作品となっておりますので、
今日でも映画の題材にも
用いられるほどの
作品であるとも言えます。

この記事では、
一点透視図法を語る上で
代表的とも言える
「最後の晩餐」を交えて
記事をまとめさせてもらいました。

名画「最後の晩餐」で使われている一点透視図法

下の図では「最後の晩餐」を元に、
絵の輪郭線をなぞって
線画にしたものです。

イエス・キリストが処刑される前日、
イエス様を中心に、
十二人の使徒と共に
最後の夕食をとっている
様子が描かれています。

この絵では、
中央に座られている
イエス様の向かって、
左のこめかみの部分に
消失点が置かれた一点透視図法が
使われています。

ダヴィンチがこの絵を描く際に、
この位置にクギを打っていた
という事が後の調査で分かり、
そこから糸を張って
テーブルや天井などの直線を
描いたと言われています。

下の図は、作品を元に
消失点の位置を描いたものです。

画面の中央に位置する
イエス様を中心にして
消失点を設置する事で、
観る人の目線が
パースラインに沿って収束していき、
視線が集中していくような
構図となっています。

それが下の図で表された
ようなものとなっています。

パースラインを引くと
このような線が描かれます。

線を引く事で、
一点透視図法を用いて
絵の構成をダヴィンチは
考えていたのだろうと推測できます。

なぜ最後の晩餐は一点透視図法の代表作なのか

この作品では、
天井や壁面、窓枠などの
奥行きを表す線がすべて
一つの消失点へ向かうように
設計されています。

そして、その消失点は
画面中央に描かれた
イエス・キリストの頭部付近に
置かれています。

一点透視図法では、
奥へ向かう線が一つの
消失点へ集まるため、
鑑賞者の視線も自然と
その場所へ導かれます。

ダヴィンチは
この性質を利用することで、
絵を見た人の意識を
無意識のうちにキリストへ
集中させる構図を作り上げました。

これは単なる遠近感の表現ではなく、
作品の主題を強調するための
視線誘導の技法でもあります。

宗教画である「最後の晩餐」において、
キリストは物語の中心人物です。

ダヴィンチは
透視図法を利用することで、
空間的にも精神的にも
キリストを画面の中心に据えたのです。

このように、「最後の晩餐」は
一点透視図法による奥行き表現と
視線誘導を高いレベルで
両立させた作品であり、
現在でも一点透視図法を学ぶ際の
代表例として紹介されています。

例えば、建築パースやインテリアデザイン、
ゲーム背景、アニメの背景美術などでは
現在でも頻繁に使われています。

特に廊下や線路、トンネル、
街路などのように奥へ
続く空間を表現する場合、
一点透視図法は非常に効果的です。

また、視線を画面中央へ
集めたい場合にも利用されることが多く、
ポスターや映画の
ビジュアルデザインなどでも
見ることができます。

一点透視図法は歴史の中で
生まれた技法ではありますが、
現在でも空間表現や
視線誘導の基本として
幅広く利用され続けているのです。

現代でも使われている一点透視図法

例えば、建築パースや
インテリアデザインでは、
建物や室内空間を
分かりやすく表現するために
一点透視図法が使われています。

また、アニメや
ゲームの背景美術においても、
廊下や線路、トンネル、街路など
奥へ続く空間を描く際に
よく利用されています。

一点透視図法の特徴は、
視線を自然と一つの場所へ
集めやすいことです。

一点透視図法については
以下の記事で詳しく解説をしています。

そのため、映画のポスターや
広告デザインなどでも、
見る人の視線を主役や
重要なモチーフへ誘導する目的で
使用されることがあります。

レオナルド・ダ・ヴィンチが
「最後の晩餐」で行ったような
視線誘導の考え方は、
500年以上が経過した現代でも
変わることなく
活用され続けているのです。

このように、一点透視図法は
単なる古典技法ではなく、
現在でも空間表現や
構図設計の基礎として
重要な役割を担っています。

二点透視図法や三点透視図法との違いとは?

一点透視図法は
ルネサンス期に確立された
古典的な遠近法ですが、
現在でも建築パースや
インテリアデザイン、
アニメやゲームの背景制作など、
さまざまな分野で活用されています。

特に廊下や道路、線路など
奥へ続く空間を描く際には、
一点透視図法は非常に効果的な
表現方法です。

また、画面中央へ
視線を集めやすいという特徴があるため、
作品の主題を強調したい場面でも
利用されています。

一方で、現代のイラストや
コンセプトアート、
背景美術などでは、
より広い視野や
ダイナミックな構図を表現できる
二点透視図法や三点透視図法が
用いられる場面も少なくありません。

そのため、一点透視図法だけでなく
二点透視図法や三点透視図法も
併せて理解しておくことで、
表現の幅を大きく広げることができます。

二点透視図法、三点透視図法については
以下の記事でそれぞれ
詳しく解説をしています。

一点透視図法は古典的な技法でありながら、
現在でも空間表現や視線誘導の基礎として
重要な役割を担っているのです。

まとめ

今回はレオナルド・ダ・ヴィンチの
代表作でもある「最後の晩餐」を元に、
一点透視図法について触れてみました。

他にも一点透視図法は
著名な絵画にも
使われている事があるので、
各々で探されてみては
いかがでしょうか?

今回の記事が面白かった、
あるいは参考になったと思っていただけると
幸いです!

透視図法に関する書籍

最後に、個人的にオススメする
パース・透視図法に関する
書籍とレビュー記事について紹介します。

どちらも手元に置いておくと
便利な一冊です。

初めて学ぶ遠近法 レビュー

建物&街角スケッチパース レビュー



スポンサーリンク

シェアしてくれると励みになります!
ABOUT US
小笠原 英輝ペン画家/オンライン絵画教室運営
こんにちは。ペン画家の小笠原です!全国各地のギャラリーでの展示やSNSで作品の発表&販売を行っています。当ホームページでは、ペン画や絵の描き方だけでなく、インターネットを活用して生活していく方法について解説しています。また現在は「絵を学びたい」という方向けに絵画教室の運営にも力を入れるようになりました。 自分の好きな事で生きていきたい方、絵で食べていきたいと思っている方に向けて、有益な情報を心がけて発信しています!
テキストのコピーはできません。