今回は、鉛筆デッサンをする際の
練り消しゴムの替え時となる
寿命について解説をしていきたいと思います。
デッサンをする際に、
鉛筆と一緒にデッサン用の
練り消しゴムを使って
描いていく事となります。
僕も美大の受験生だった頃から
練り消しを使い始めましたが、
今思えばその頃から
使い始めたと記憶しています。
でもその頃は貧乏性で、
初めて買った練り消しゴムを
受験当日まで使ったりもしていました。笑
練り消しゴム自体は
100〜200円程度で
購入する事が可能なので、
絵を描き進めていくうちに、
使いにくくなったら
気軽に交換が出来る画材でもあります。
例えば、こちらのように
が普段使っている練り消しゴムは
質も良く安価に購入する事が出来ますし、
長期にわたって使用する事が可能です。
練り消しゴムは鉛筆の線を消すだけでなく、
白く抜いたり紙に鉛筆を
馴染ませたりするなど、
画材としても使用する事が出来る
アイテムでもあります。
一般的には馴染みのない道具ではありますが、
デッサンをするにあたって
必須となる道具の1つとなります。
デッサン道具一式に関しては
以下の記事で詳しくまとめているので、
こちらも参考にしてくださいね。
では、そんな練り消しの寿命と
交換するタイミングというのは
いつなのでしょうか?
練り消しゴムは他の画材と同様に
消耗品でもあるので、
永遠に使う事が出来る
というわけではありません。
道具としての機能が弱まってきた際に、
新たなものに変えていく必要が
あるということですね。
今回の記事を読んで、
替え時のおおよその目安として
参考にしてみてくださいね!
目次
デッサンに必須な練り消しゴム
デッサンにおける練り消しゴムは、
単なる「消す道具」ではなく、
描くための表現道具として欠かせません。
鉛筆で描いた濃淡をやわらげたり、
光の反射やハイライト部分を
丁寧に抜き出したりすることで、
立体感や質感を自然に表現できます。
また、練り消しゴムは柔軟で
形を自由に変えられるため、
細部の調整や繊細な
トーンコントロールにも適しています。
つまり、練り消しゴムは「修正」よりも
「描写の仕上げ」を支えるための
重要なツールと言えます。
実践での練り消しゴムの使い方に関しては
以下の記事でまとめているので、
こちらもあわせてご覧になって下さいね。
練り消しゴムの寿命ってどのくらい?

僕自身、これまで様々なメーカーの
練り消しを使ってきましたが、
基本的には練り消しゴムは
どれも長持ちするものなので、
それほど頻繁に交換するといった事は
個人的にありませんでした。
とはいえ、何年も使っていると
流石に性能が落ちてきてしまうので、
ある程度使い続けたら
交換するようにはしています。
以下では、練り消しゴムを交換する際の
目安についてまとめています。
色が変わっても使うことは出来る
練り消しを使い続けていると
鉛筆の粉を含んでしまうため、
次第に色がグレーがかってくるように
なります。(白い練り消しを使った場合)

これ自体は特別な事でもありませんし、
色がグレーになったからといって、
消す力が衰えていないようであれば
そのまま使っても問題はありません。
ただし、色が変わるという事は
ある程度使い続けていた証でもありますが、
練り消しの機能が衰えていないのであれば、
さほど問題なく使うことが出来るからです。
ですが、やはり新品の練り消しゴムと比較すると
性能に差が出てくるので、
ある程度使い込んだら替え時となる時期が
来ると思って良いでしょう。
練り消しの寿命・替え時について
ここでは、練り消しゴムの寿命であったり、
替え時を見極める際のコツについて
以下にまとめていきます。
手元にある練り消しゴムを見つつ、
これらの内容を参考にしてみてください。
練り消しの替え時①:油っぽい手触りになった
練り消しは使い続けていると、
指の脂や鉛筆の粉を含んでくる為、
色が変色すると同時に
手触りが脂っぽくなってきてしまいます。
その為、このまま使い続けてしまうと
余計に手の脂が染み込んできてしまいますし、
消す力も徐々に弱まってきてしまう事と
なります。
さらに、その状態で
画用紙に手の脂が付着してしまったり、
修正を加えようと力を入れて
練り消しを使ってしまったところ、
画用紙を傷つけてしまうといった事に
なりかねません。
ですので、個人的な感覚としては
脂が手につくような感じが
強くなってくるようになったら替え時
と言えるでしょう。
練り消しの替え時②:消す力が弱まってきた
デッサンにおける練り消しの用途というのは、
鉛筆を消すためだけではありません。
他にも、紙に鉛筆馴染ませたり、
消しゴムのタッチを生かした
仕上がりにするような事にも
使う事ができたりもします。
ですが、そういったテクニックを使う上でも、
練り消しとしての機能が弱まった状態であれば
それが替え時のタイミングであるとも言えます。
今までは難なく鉛筆の線を
消す事が出来ていたとしても、
次第に以前よりも力を込めなければ
消えにくくなってしまうなど、
それが頻繁に起きてくると要注意です。
万が一、力を込め過ぎて
画用紙を痛めてしまうという事も
考えられますので、
そうなる前に新しいものに
とり替えるのをお勧めします。
練り消しの替え時③:固くてこねにくくなった
練り消しを使い続けていると
次第に固くなってしまい、
思い通りの形を作りづらく
なってきてしまいます。
なので、新調したものと比べて、
明らかに固く感じられるようになったら
替え時と言えますね。
練り消しを使うメリットは、
鉛筆の線を消すだけでなく、
練り消しをこねて形を作り変える事が
出来るといった点です。
例えば、先端を細くする事で
細部に手を加える際に適した形状に
変化させる事が出来るようになります。

このような感じですね。
こうする事で、輪郭やキワの部分を
整えたりする事も出来ますので、
仕上げをする上でも適したものとなるのですね。

細かな箇所を修正する際は、
このようにして練り消しゴムを使っていきます。
ですが、手の脂や鉛筆の粉を吸い込んだ
状態の練り消しゴムであれば、
こねるのに少し力を加える必要が出てくるなど、
指先にやや負担が生じてしまうかもしれません。
それでも使う上で問題なければ良いのですが、
作品に影響が出てきてしまう程であれば、
買い換える事をオススメします。
道具を使い続ける事で
作品に影響が出るのであれば、
あらかじめいくつかストックを蓄えておくのが
良いかもしれません。
練り消しの替え時④:伸ばしにくくなった
硬くなった練り消しは、
肌触りでも分かるように、
伸ばしにくくなってくるのが分かります。
練り消しをこねて伸ばそうとすると
「ブチっ」と切れやすくなってしまう
くらいになってしまいます。
最初のうちは良いかもしれませんが、
次第に鉛筆が消えないくらい
硬くなってしまうので、
作品のためにも「もったい無い精神」は捨てて
新たなものに替えるのが良いですね。
練り消しゴムの使用頻度による劣化の違い
練り消しゴムの寿命は
「時間」よりも「使用頻度」に
大きく左右されます。
実際にデッサンの現場でも、
どれだけ使うかによって
劣化スピードがまったく異なりますからね。
① 週1回程度の使用(趣味・初心者レベル)
週に1回ほどのペースで使う場合、
劣化は比較的ゆるやかで、
3〜6か月ほどは問題なく使えます。
ただし、使わない期間が長いと
硬化や乾燥が起こることがあります。
密閉袋やプラスチックケースに
入れて保管することで、
柔らかさを保ちながら
長持ちさせることができます。
② 週3〜4回の使用(学習・練習用)
デッサン練習を日常的に行う方の場合、
練り消しゴムはおよそ1〜2か月程度で
ベタつきや黒ずみが目立ち始めます。
芯に炭素や鉛筆の粉が入り込み、
「粘着力が落ちる」
「トーンがうまく抜けない」
といった状態になりやすいです。
このタイミングが交換の目安です。
③ 毎日使用(受験生・制作活動レベル)
ほぼ毎日使う方の場合、
練り消しゴムは2〜4週間ほどで
明確な劣化が現れます。
柔らかさが極端に変化したり、
黒ずみが取れなくなったりした場合は、
無理に使い続けず早めの交換がおすすめです。
特に夏場や湿度の高い時期は
劣化が早まるため、
使い分け用に
「新しいもの」
「古いもの」
を分けて持つと効率的です。
表にまとめると以下のようになります。
| 使用頻度 | 劣化目安 | 主な変化 | 対処法 |
|---|---|---|---|
| 週1回 | 3〜6か月 | 乾燥・硬化 | 密閉保存で長持ち |
| 週3〜4回 | 約1〜2か月 | 黒ずみ・粘着力低下 | 軽く練り直して再利用 |
| 毎日 | 約2〜4週間 | ベタつき・変色・柔らかすぎる | 新品へ交換推奨 |
補足
練り消しゴムは消耗品ですが、
使用頻度と環境で寿命が変わります。
頻繁に使う場合は
小分けにして使うと清潔さを保てて、
「常にベストな状態」で
描写を行うことができます。
練り消しゴムの寿命と替え時に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 練り消しゴムの寿命はどのくらいですか?
A1. 練り消しゴムの寿命は、
使う頻度や描く量によって
大きく変わりますが、
一般的な消しゴムと比べると
かなり長持ちする道具です。
何年か同じものを
使い続けることもできますが、
油っぽい手触りになったり、
消す力が落ちてきたと感じたタイミングが
替え時の目安になります。
Q2. 練り消しゴムがグレーに変色してきました。
もう使えませんか?
A2. 練り消しゴムは鉛筆の粉を
含んでいくことで、
次第にグレーに変色していきますが、
色が変わっただけでは
必ずしも替え時とは限りません。
まだしっかりと
鉛筆の線を消せている場合や、
紙馴染みが良い場合は
そのまま使い続けても
問題ありません。
ただし、新品と比べて
明らかに消えにくくなってきたと感じたら
交換を検討すると良いでしょう。
Q3. 練り消しゴムの「替え時」のサインには
どんなものがありますか?
A3. 練り消しゴムの替え時を
見極めるサインとしては、
主に次のような状態が挙げられます。
- 触ったときに油っぽく
ベタつくようになってきた - 以前よりも鉛筆の線が消えにくく、
強く押さえないと消えない - 固くなってしまい、
こねたり形を変えたりするのが
難しくなってきた - 伸ばそうとするとすぐにちぎれてしまい、
なめらかに伸ばせない
これらが複数当てはまるようになってきたら、
新しい練り消しゴムへの交換を
検討するタイミングといえます。
Q4. 古くなった練り消しゴムを
無理に使い続けるとどうなりますか?
A4. 古くなった練り消しゴムを
無理に使い続けてしまうと、
画用紙の表面を傷つけてしまったり、
必要以上に力を入れて消すことに
なりやすくなります。
また、トーンを整えようとしても
ムラが出やすくなり、
作品の仕上がりに影響が
出てしまう場合もあります。
作品のクオリティを保つためにも、
性能の低下を感じた段階で
新しい練り消しゴムに替えることを
おすすめします。
Q5. 練り消しゴムはどのくらいの数を
持っておくと安心ですか?
A5. 描く頻度にもよりますが、
制作用と予備用を含めて
少なくとも2〜3個は
ストックしておくと安心です。
仕上げや本番用の作品には
状態の良い練り消しゴムを使い、
性能が落ちてきたものは
練習用やラフスケッチ用に回すと、
道具を無駄なく使い分けることができます。
まとめ
今回は練り消しゴムの寿命や
替え時についてまとめさせてもらいました。
練り消しの寿命は比較的長持ちはしますが、
作品のクオリティに
影響が出てしまうようであれば、
そのタイミングが替え時であると思います。
人によってはものを大事にするあまり、
使えなくなるギリギリまで
道具を使う方もいますし、
そのような使い方を
否定するわけではありません。
ですが、それでクオリティに
差が出てしまうようであれば、
思い切って替える事をお勧めします。
今回の記事を
参考にしてみてくださいね!




















コメントを残す