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色彩論とは?色の仕組みと配色を体系的な理解への完全ガイド

色彩論アイキャッチ画像

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こんにちは。画家の小笠原です。

僕が描いた作品です。

作品集はコチラ

 


色を扱う上で
色彩の理論を学ぶ事は
必須となります。

色彩論とは、

  • 色の成り立ち
  • 見え方
  • 分類
  • 心理作用
  • 運用方法


これらを科学的かつ、
体系的に扱う学問の総称の事を
表します。



特にアート、デザイン、建築、写真、
映像、商品開発、広告戦略まで、
あらゆる表現や実務の
基盤になっているので、
作品のクオリティを上げる為には
欠かせません。

そもそも、色彩論は
感覚的な分野と思われがちですが、
実際には国際照明委員会(CIE)や
日本産業規格(JIS)の
厳密な定義に基づいた
科学的体系の上に成り立っています。



僕らが視覚で捉える「色」には、
光の波長と物体の反射特性、
観察者(人間の視覚特性)という
複数の要素が組み合わさって成立する為、
単なる感覚では十分に説明できません。

そこで本記事では、

  • 色相・明度・彩度
  • マンセル表色系
  • CIE表色系
  • 心理効果
  • 配色の法則


さらにアート・デザイン実務での
活用方法に至るまで、
一次資料に基づく正確な情報のみを
まとめて解説していきます。

色彩論について興味が湧いたり、
参考にしてくれる箇所があれば
幸いです。

色彩論の基礎 ― 色を正しく捉える三属性(色相・明度・彩度)

色彩と花


まずは色彩論の基礎について
学んでいく必要があります。

色を科学的に扱う上で
最も重要なのが

「色の三属性」

となります。



これらはJIS Z 8102

「色に関する用語」

で明確に定義されており、
色のあらゆる理解は
この三つの属性を中心に
説明されます。

では、それぞれ見ていきましょう!

色相(Hue)


まず1つ目が『色相』です。

色相とは色味の違いを表す分類軸で、
赤・橙・黄・緑・青・紫といった
色の種類そのものを指します。

色相は光の波長と強く関係しており、
波長が長いほど赤系、
短いほど青系に位置する事が
わかっています。

CIE(国際照明委員会)の
分光分布図では、
色相の並びが物理的に
明確に示されており、
自然科学的な根拠に基づいて
色を分類する基準となっています。



また、色相は円環状の「色相環」として
視覚化されます。

色相環は教育・デザイン・工業分野で
広く用いられており、
配色理論の基礎にもなります。

補色・類似色・トライアド等の関係性も
この色相環を元に科学的に
導かれています。


色相に関しては
以下の記事で詳しく解説をしているので
こちらもあわせてご覧になって下さい。

色相環

明度(Value / Lightness)


2つ目が『明度』です。

明度とは

「色の明るさの度合い」

を表す属性です。

白に近づくほど明度が高く、
黒に近づくほど明度は低くなります。



色の見た目の中でも、
明度は最も視覚に強く
影響する要素となります。

立体感、奥行き、
空気感、光の表現など、
絵画・写真・デザインの根幹に
深く関わっています。



JISでも、明度は第三者が客観的に
測定できる尺度として扱われており、
マンセル表色系では「V」という
数値で明確に示されます。

特に美術の世界では、
色彩よりもまず
明度のコントロールが重視され、
古典絵画から現代アートに至るまで、
明度差によって画面構成が
決定付けられます。


明度に関しての詳しい解説は
以下の記事でまとめているので、
こちらもあわせてご覧になって下さい。

明度を表す電球

彩度(Chroma / Saturation)


3つ目が『彩度』です。

彩度は

「色の鮮やかさ・純度」

これらを表す要素となります。



鮮やかで純度の高い色ほど彩度が高く、
灰色や白、黒といった
無彩色に近い濁った色は
彩度が低くなります。

無彩色に関しては
以下の記事を参考にして下さい。

無彩色



彩度は視覚的な強さに直結しており、
特に広告・Webデザインなどで
印象を大きく左右します。



マンセル表色系では
「C」の値で彩度が示され、
色の鮮やかさを数値として扱える為、
客観的な分析・再現が可能です。

彩度は物体の表面反射の性質や
光源のスペクトル構成に
大きく影響を受ける為、
科学的には複合的な要因によって
決まる属性だと言えます。


彩度に関しての詳しい解説は
以下の記事でまとめているので、
こちらもあわせて
ご覧になって下さい。

flower

色を科学的に扱うための「表色系」マンセル・CIE・JIS の違い

カラーチャート


色彩論の理解を
さらに深める為にも、
色を分類する為の基盤である
「表色系」を理解する
必要があります。

表色系とは、色を客観的に
測定・表現する為の
標準化された仕組みの事で、
教育、研究、工業、デザインなど
多くの分野で利用されています。



感性重視の方にとって、
色が数値化される事は
あまり馴染みが
薄いかもしれません。

ですが、理論として
知っておく事で、
自身の創作に合う色味を
見つける事に繋がる
かもしれませんね。

マンセル表色系(Munsell Color System)


マンセル表色系とは、

  • 色相(Hue)
  • 明度(Value)
  • 彩度(Chroma)


これらの三属性を三次元空間で
表した表色体系となります。



このマンセル表色系とは
20世紀初頭にアメリカの画家
アルバート・マンセル
によって提唱され、
後にCIEによって国際標準として
採用されました。


マンセル表色系の特徴は
以下のものとなっています。

  • 三属性の変化を視覚的に
    理解しやすい構造
  • 教育分野・美術分野で最も普及
  • 色票が豊富で実務に強い
  • 世界中のデザイン教育で
    基礎として採用


画家マンセルは

人間が知覚する色の差異が
均等に感じられる事


を重視しており、
現在も色彩教育の基本体系として
不動の地位を持っています。

CIE 1931 表色系(CIE xy 色度図)


国際照明委員会(CIE)が
定めた色の国際基準であり、
光学・工業・照明分野で必ず
参照される根幹の規格です。

CIE表色系では、

  • XYZ表色系(色の三刺激値)
  • xy 色度図(光源・物体色の座標)
  • u’v’表色図(より均等な知覚空間)


などが使用され、
色の測定・計算が物理的に
行えるという点が大きな特徴です。

照明設計、モニターの
キャリブレーション、
印刷、塗装、
工業製品の色管理など、
科学的に厳密な色の取り扱いが
必要な分野には欠かせません。

JIS 標準色票(JIS Z 8721 など)


日本国内の工業規格に基づいて
定められた色票で、
建築、工業デザイン、塗装、
製造業などで広く
用いられています。

マンセル体系が
基盤となっている為、
教育との親和性も
高い事が特徴です。

色彩の心理効果 ― 科学的根拠に基づく色の印象


色には視覚的な興奮度、
生理的な反応、
さらに文化的背景に
基づいた心理効果があります。

これらは感覚的なものではなく、
多くが心理学や
色彩学の研究によって
統計的に示された傾向です。

赤の心理効果

赤い花と白い犬


赤は波長が長く、
視覚的に強い刺激を与える色です。

  • 注意を引きやすい
  • 興奮・情熱・エネルギー
  • 危険・警告を示すシグナルにも使用


広告やスポーツ関連、警告カラーなど、
緊張感を演出したい場面で
多用されます。



絵画作品作りにおいては、
赤を脇役として使うのは難しく、
主役のモチーフとして使うのが
効果的な赤の使い方だと
個人的に思います。

それだけ赤が持つエネルギーは強く、
他の色が負けてしまうという
現象が起きてしまいます。

青の心理効果

青い魚


青は短波長領域の色で、
視覚的に落ち着きを与えます。

  • 冷静・信頼・清潔
  • クリアで広がりのある印象
  • 金融・IT・医療のロゴに多用


研究によると、青は心拍をわずかに
低下させる効果も確認されています。



絵画制作において青は
作品全体としてまとめやすく、
落ち着いた雰囲気の作品に
仕上がりやすいです。

先ほど紹介した
色の三属性を活用する事で、
クリアで透明感のある
絵に仕上げていく事が
出来るようになります。

緑の心理効果

緑色のカメレオン


緑は自然界に多い色であり、
心理的安定に寄与します。

  • 調和・安心・安定
  • 目の疲れ軽減
  • サステナブル関連の象徴色


特に「癒やし」のイメージが
強い事も特徴です。



緑は中間色である事から、
バランスのよい色彩で
色味を調整する事が
可能となります。

主役としての派手さはありませんが、
その分作品全体の調整役として
適している色味でもありますね。

黄の心理効果

黄色い鳥


黄は視認性が高く、
人に注意喚起を促します。

  • 明るさ・楽しさ
  • 警告表示に使われる
  • 子ども向けデザインとの
    親和性が高い



黄色は色の中でも
最も明度が明るい色となる為、
単体だと印象が
薄くなってしまいます。

一方で、黒や補色となる
紫を合わせる事で、
黄色の存在感を目立たせる事が
出来るようになります。

絵画制作において
使い道が限られるかもしれませんが、
テクニックを駆使する事で
最大限に良さを引き出す事にも
繋がります。

紫の心理効果

紫色の花


紫は赤と青という
相反する要素を内包する為、
独特の印象を与えます。

  • 高貴・神秘・芸術性
  • ラグジュアリー感を演出


赤と青、どちらの色味にも
適応する事が出来る為、
使い方によっては
上品でありながらも
美しいグラデーションを
作る事が出来る色味でもあります。

紫の高貴なイメージを
作品に取り入れる事で、
より一層の高級感を
演出する事にも繋がります。

配色理論 ― 色相環を軸にした科学的な色の組み合わせ方

カラーサンプル


色彩論の中でも、
実務で最も役立つのが配色理論です。

配色とは

目的に応じて色を組み合わせる技法

となっており、
効果的な配色は視認性、印象、
ブランド力を大きく左右します。

補色配色(Complementary)


色相環で向かい合う位置にある
組み合わせです。

強い対比を生む為、
視覚的インパクトが
非常に大きいのが特徴です。

  • 赤 × 緑
  • 青 × 橙
  • 紫 × 黄


補色を使う事で、
鮮やかな色がより引き立ちます。



絵画制作において
実際に補色を使う際は
コントラストが強くなってしまう為、
どうしても使い道が難しくなりますが、
補色を意識する事で
得られる効果があるという事を
理解しておきましょう。


補色に関しては
こちらの記事で
詳しく解説をしているので、
あわせてご覧になって下さい。

補色

類似色配色(Analogous)


色相環で隣り合う色を
組み合わせる事を
類似色配色と言います。

これにより調和が生まれ、
統一感のある構成が
しやすくなります。

  • 青–青緑–緑
  • 黄–黄緑–緑


この配色は安定した印象が必要な
企業デザインなどでよく使われます。

絵画制作においても、
この配色を使う事で
まとめやすい作画になるので、
色を使う事に慣れていないうちは
この配色から習得をしていくのが
初心者の方にとってもおすすめです。

トライアド配色(Triad)


色相環上で120度ずつ離れた
三色を使う構成です。

  • 赤・青・黄
  • 緑・橙・紫


これら三色がバランス良く作用し、
画面が統一されつつも
華やかになります。

トーン・オン・トーン(Tone on Tone)


同一色相のまま明度・彩度を
変える技法です。

これにより非常に洗練された
印象を与える事が
出来るようになります。

トーン・イン・トーン(Tone in Tone)


色相は異なるものの、
明度や彩度を揃える技法です。

ブランディングで画面統一感を
出す時に効果的です。

アート・デザイン・写真における色彩論の実践

カラフルなチョコ


色彩論は理論として
学ぶだけではなく、
実践の中でこそ威力を発揮します。

ここではアート、デザイン、
写真における色彩論の
実践方法について
解説をしていきます。

絵画における応用


絵画制作においては、
以下のような方法によって
色彩をまとめる事が
出来るようになります。

  • 明度差で立体感・奥行きを生む
  • 補色で画面に緊張感を作る
  • トーンコントロールで
    世界観を統一


古典技法でも色彩論は
重要視されており、
光と影の構造は
明度の理解が必須です。

デザインにおける応用


デザインにおいては
色の持つイメージや印象を利用し、
戦略として取り入れていきます。

  • ブランドカラーの一貫性
  • コントラスト比(WCAG)で
    可読性確保
  • 心理効果による印象操作


色彩の選定はブランド戦略
そのものと言えるほど
重要な要素です。

写真・映像における応用


写真、映像分野においては、
以下の応用方法があります。

  • ホワイトバランス調整
  • 色温度による世界観の変化
  • ルックアップテーブル(LUT)で
    色調整


視覚的なストーリーは色によって
大きく変化するので、
このような調整が必要不可欠です。

色彩論に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 色彩論は独学でも習得できますか?


A. 可能です。

JISやマンセルの表色系、
CIE基準を押さえれば
体系的な理解ができます。

Q2. 色相環はどの規格が正しいのですか?


A. JISとマンセル・CIEで
細部が異なりますが、
基本構造は同じです。

Q3. 学校で習う色彩論とプロの色彩論は違いますか?


A. 教育用は簡易化されていますが、
プロはCIE基準など
物理的・工業的な知識も扱います。

Q4. 配色に正解はありますか?


A. 科学的な根拠はありますが、
目的に応じて複数の適解があります。

Q5. 色の心理効果は文化差がありますか?


A. ありますが、共通傾向も
統計的に確認されています。

まとめ


色彩論は、感覚的な印象や
センスだけで語られるものではなく、
JIS や CIE の国際基準に基づいた
科学的な体系の上に
成り立っています。

色相・明度・彩度という
三属性を理解し、
マンセル表色系や
CIE色度図を取り入れる事で、
色を客観的に分析し、
作品やデザインへ正確に
応用していくようにしてください。



また、色の心理効果や
配色理論を踏まえる事で、
視覚的な魅力だけでなく、
伝えたい意図や世界観をより
的確に表現できるようになります。

アート、デザイン、
写真、Web制作など、
どの分野でも色彩の理解によって
表現の幅が大きく広がるので、
是非とも押さえておきたいですよね!



なのでまずは三属性と
基本の表色系を押さえ、
実際の制作で試行錯誤しながら
自分の感覚と理論を
統合していく事が大切です。

色彩論を学ぶ事は
作品の完成度を高めるだけでなく、
自分の表現そのものを深める
重要な手段となるので、
是非とも今回の記事を
参考にしてみて下さい。

※筆者:小笠原英輝

多摩美術大学と大学院で
空間、色彩、設計を専門的に学び、
卒業後の制作活動の中でも
色相・明度・彩度の理解を
大切にしてきました。

本記事では、
CIEやJISといった一次情報を元に、
色の仕組みや配色の考え方を
出来るだけ分かりやすく
整理しています。

感覚に頼りすぎず、
誰でも使える確かな知識として、
制作やデザインの助けになるよう
心がけてまとめました。

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