絵が下手なのは才能のせい?上達しない原因と初心者向け練習法を解説

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こんにちは。画家の小笠原です。

僕が描いた作品です。

作品集はコチラ

 

「自分は絵が下手だ」

と、このように思っていませんか?

実は、絵が下手だと思ってしまう原因は
「才能がない」からではなく、

練習の方法と順序が
間違っているから

なんですよね。

正しい原因を把握し、
それに対応した練習をすれば、
一定数のクオリティを
ほとんどの人は描けるようになります。

僕自身、本格的にデッサンを習う前は
自分では絵心がある方だと
思っていました。

ですが、実際にデッサンを学ぶ際は
全くといって良いほど
基礎ができていない状態でした。

それでも、デッサンの理論を学ぶことで、
モチーフの構造や観察力を
養うことができるようになったので、
それが今なお活かされていると
実感しています。

そこでこの記事では、
絵が上達しない根本的な理由と、
初心者でも実践できる
具体的な改善法を解説します。

「絵が下手」は才能の問題ではない

絵が下手だと思っている人の多くが、
「自分には才能がない」
と思い込んでいますが、
これは事実ではありません。

プロの画家や
イラストレーターのほとんどは、
幼少期から絵が得意だったわけではなく、
正しい方法で訓練を積んだ結果として
上達しています。

特にデッサンに関して言えば、
理論として体系化されているので、
ある程度年齢を重ねている人でも
その理論をしっかりと身につけていけば
絵が下手な自分から
卒業することは可能です。

むしろ、ある程度の
人生経験を踏んでいた方が
かえって理解が深まる事にもなります。

なので、絵の上手さというのは
才能ではなく

インプットの質と練習量

によって決まります。

つまり「絵が下手」という状態は、
現時点での練習不足か、
間違った練習方法が
原因であるということです。

この前提を理解してから取り組むだけで、
上達のスピードが大きく変わります。

絵が下手な人に共通する3つの原因

原因①:見ているようで見ていない

絵が下手な人の最大の原因は、

対象をちゃんと観察できていない

ということです。

大事な事なので重ねて言いますが、
この「観察力」というのは、
絵を描く上でもの凄く大事である
ということをしっかりと
身につけておくようにしておきましょう。

多くの初心者の方は、
目の前にあるものを描く際に
「頭の中にある記号」を
描いてしまいがちです。

たとえばりんごを描くとき、
実際のりんごの形を見ずに、
「りんごはこういう形」という
記憶の中にある記号を描く
といった具合です。

その結果、リアリティのない
記号的な絵になってしまう
ということですね。

りんごをしっかりと観察してみると、
完全な球体などではなく
ややいびつな形状をしていることが
わかります。

これを改善するのが

「観察眼を鍛える練習」

となります。

対象をじっくり見ることで、
線の角度・長さ・曲がり具合などを
意識しながら描く訓練を積むことで、
見たものをそのまま紙に
落とし込むことができるようになります。

具体的には、
コンタードローイング(輪郭線描画)
効果的です。

対象の輪郭だけを
ゆっくりなぞるように描くこの方法は、
観察力を集中的に鍛えられます。

1日10分、1週間続けるだけでも
変化を感じられます。

線画については
以下の記事を参考にしてみてください。

線画の基本や描き方について初心者向けにまとめた記事はこちら

原因②:手と目の連動ができていない

頭ではわかっているのに、
手が思い通りに動かない
ということがあります。

それは、手と目の連動が
うまく出来ていない
ということでもあります。

この連動というのは、
特定の訓練を続けていくことで
自然と身につくようになります。

これを普段からなんとなく描くだけだと、
何年経っても改善しない
ということになってしまいます。

そこで改善策として有効なのが、
直線・曲線の反復練習です。

基本的にはフリーハンドで
定規を使わずにまっすぐな線を引く、
もしくは滑らかな曲線を描くといった
単純な動作を繰り返すことで、
手の動きの精度が上がります。

一見すると地味に見えますが、
この練習を取り入れることで、
反射的に線が描けるようになってきます。

練習の目安は1日5〜10分で良いので
やってみると良いです。

はじめは紙1枚を
線で埋めるだけで十分なので、
少しの時間でも
続けてみてください。

イメージとしては、
鉛筆を持ちすぎず
肘から動かしながら描くと
線が安定しやすくなります。

原因③:立体感・奥行きの理解が不足している

平面的でのっぺりした
絵になってしまう原因は、
立体感と遠近感の理解不足です。

実際の世界は3次元ですが、
紙は2次元です。

この差を埋めるための知識と技術が

「パース(透視図法)」
「陰影(シェーディング)」

です。

これらを学ばずに描き続けても、
絵が立体的に見えることは
ありません。

特に最初に取り組んでほしいのが
一点透視図法です。

消失点を1つ設定し、
そこに向かって線を引くことで、
箱・部屋・道路などを
立体的に描けます。

一点透視図法に関しては
以下の記事を参考にしてください。

一点透視図法の基礎|描き方や練習方法まとめ


パース自体は難しい概念ではなく、
基本的なルールを
1つ覚えるだけで
絵の印象が大きく変わります。

また、陰影については
「光源がどこにあるか」を
意識するだけで十分です。

球体・立方体・円柱の3つに
陰影をつける練習を繰り返すことで、
どんな対象でも立体的に描く感覚が
身につきます。

陰影表現については
以下の記事を参考にしてください。

影と陰の違いについて詳しくまとめた記事はこちら

絵が上達するための基礎練習5ステップ

ステップ①:模写から始める

最初からオリジナルの絵を
描こうとするのは
正直言って非効率です。

なので、まずは好きなイラストや
写真を模写することから
始めてみてください。

模写というのは
元の絵を丸写しではなく、
形・比率・線の強弱を意識しながら
再現する訓練です。

僕も初めは模写から始めましたし、
プロの画家やイラストレーターも、
模写を通じて技術を吸収しています。

最初は単純な形のイラストとして
キャラクターの顔、シンプルな動物など
を選び、1枚を丁寧に模写する
習慣をつけてください。

1日1枚を30日続けると、
描ける形のレパートリーが
劇的に増えます。

ステップ②:クロッキーで「速く・正確に」を身につける

クロッキーとは、
対象を短時間(1〜5分)で
スケッチする練習法です。

速く描くことで
「大事な形だけを捉える力」が
育ちます。

これにより、細部にこだわりすぎて
全体のバランスが崩れるという
初心者によくある問題を、
自然と修正してくれます。

無料で使えるウェブサービス
Line of Action」では、
タイマー付きで人体・動物・風景などの
クロッキー練習ができます。

1セッション15分程度で
十分な効果が得られるため、
時間がない人にも
取り組みやすい練習法です。

Line of Actionはこちら
(外部サイトにアクセスします)

ステップ③:人体の比率を覚える

人物を描く場合、
人体の比率(プロポーション)
知っているかどうかで
絵の説得力が大きく変わります。

一般的な成人の体は「頭身7〜7.5頭身」です。

頭1つ分の大きさを基準として、
首・肩・胴体・腰・脚の長さを
測る練習をしてください。

比率が正しければ、
線が多少ぶれていても
自然に見える絵になります。

人体構造を学ぶ際は、
「やさしい人物画(A.ルーミス著)」
初心者に最も評価の高い参考書です。

骨格・筋肉・プロポーションを
体系的に解説しており、
ページごとに練習課題があるため、
独学にも向いています。

ステップ④:陰影と光源を意識する

立体感を出すために欠かせないのが
陰影の理解です。

陰影については先ほども触れましたね。

光が当たる方向を「光源」と呼び、
光源の反対側に影ができます。

このルールを意識するだけで、
平面的だった絵が一気に
立体的に見えるようになります。

練習としては、
まず球体に陰影をつけることから
始めてください。

鉛筆のグラデーションで、
光が当たっている部分
(ハイライト)から
影に向けて段階的に
濃くしていく訓練です。

この基礎ができると、
顔・手・服のしわなど、
どんな対象でも陰影を
つけられるようになります。

ステップ⑤:感想を得られる環境をつくる

独学で続けていると、
自分の絵の問題点に
気づきにくくなります。

そこで上達を加速させるには、
他者からの感想を得られる環境が
必要です。

たとえばSNS(X・Instagram・pixiv)に
描いた絵を投稿することで、
コメントや反応からヒントを得られます。

また、同じレベルの人と
相互フォローして描いたものを
見せ合うだけでも、
モチベーションの維持に効果的です。

人からのコメントが怖い場合は、
まず「練習記録」として
投稿するスタンスにすると
心理的ハードルが下がります。

上手さを評価してもらう場ではなく、
成長の記録として公開するのが
長続きするコツです。

独学でも効果が出る練習の習慣化

1日15分の練習でも積み上がる理由

絵の上達に必要なのは
「長時間の練習」ではなく
「継続した練習」です。

毎日5〜6時間練習していても、
1週間後に辞めてしまったら
あまり効果が期待できない
ということです。

1日15分でも、30日続ければ
合計7.5時間になります。

自分のペースで続けられれば、
それが2ヶ月、3ヶ月、半年と
習慣化していくことが
できるようになってきます。

練習を習慣化するコツは
トリガーを設定することです。

「朝食後に5分だけスケッチする」
「寝る前にクロッキーを1枚描く」

など、既存の習慣に紐づけると
継続しやすくなります。

習慣化のコツについては
以下の書籍がおすすめなので
紹介をしておきます。

スランプが来たときの対処法

「練習しているのに上手くならない」

と感じる停滞期は誰しも必ず来ます。

僕自身、ある一定のスキルの上達が
実感できた時期があったと同時に、
そこから前に進んでいる感覚が
弱くなってきたことが何度もあります。

ですが、この時期は上達していないのではなく、
脳が新しいスキルを統合している段階です。

スランプ中にやめてしまう人が多いですが、
ここを乗り越えた先で
大きな成長を感じられるケースが
多々あります。

ここで対処法として有効なのは
違うジャンルを試してみることです。

人物が行き詰まったら風景を描く、
鉛筆に飽きたらペンを使う、
など道具やテーマを変えることで、
気持ちをリセットしながら
練習を継続できます。

デジタルとアナログ、どちらで練習すべきか

結論として、
最初はアナログ(紙と鉛筆)を
おすすめします

デジタルはやり直しが簡単なため、
失敗を恐れずに描ける反面、
「手の動きの感覚」が
身につきにくいという
デメリットがあります。

一方で、アナログで
基礎的な線の引き方・比率の取り方を
身につけてからデジタルに移行することで、
両方の良さを活かせます。

ただし、デジタルで描くこと自体が
目的という場合は、
最初からiPadやペンタブを使って
問題ありません。

ツールよりも「継続して描くこと」
のほうが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q:大人になってから始めても絵は上手くなりますか?

なります。 

大人のほうが「学ぶ目的が明確」で
「論理的に理解する力がある」ため、
正しい方法で練習すれば
子供より効率よく上達するケースも多いです。

年齢は上達の障壁になりません。

Q:毎日練習しているのに上手くならないのはなぜですか?

練習の質に問題がある可能性が高いです。 

「なんとなく描く」だけでは上達しません。

模写・クロッキー・パース練習など、
目的を持った練習に
切り替えることで改善できます。

Q:独学とスクール・教室はどちらが効果的ですか?

目的によります。 

スクールや教室は
体系的なカリキュラムと
プロの指摘が受けられる点で効果的です。

ただし費用がかかります。

独学でも、良質な参考書・
動画教材・SNSのフィードバックを
活用すれば十分に上達できます。

まずは独学で基礎を固め、
必要に応じてスクールを検討するのが
費用対効果が高いです。

Q:絵が下手でも練習を楽しむ方法はありますか?

「上手く描こうとしない練習日」を
設けることが効果的です。

技術を磨く日とは別に、
好きなキャラクターや
落書きを自由に描く時間を
確保してください。

絵を描くことへの楽しさが維持されれば、
継続力が上がり結果として
上達が早くなります。

まとめ

絵が下手だと思えてしまう原因は、
才能ではなく

観察力・手の精度・立体感の理解

という3つの要素が
身についていないことがほとんどです。

そこで正しい練習法である
模写・クロッキー・パース・陰影を
1日15分でも継続することで、
上達を実感することが
できるようになります。

スランプが来ても続けること、
そして他者から感想を得られる
環境をつくることが、
独学での上達を加速させます。

「絵が下手」という現状は、
正しい練習で必ず変えられます。

まずは今日から模写を1枚、
始めてみてくださいね。

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小笠原 英輝ペン画家/オンライン絵画教室運営
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